味の素「クノールスープ」工場 バーチャル体験が見学者に人気

味の素川崎工場の見学コースには団体や家族連れなどを含め、連日、多くの見学者が訪れている。昨年9月から今年3月までの見学者は約140校、約1万200人に達し、今後、夏本番に向けた受け入れ体制を強化。見学コースの募集を受け付けている。

見学コースには「ほんだしコース」や「クノール スープコース」「親子おしごと体験コース」などがあり、中でも約1時間の「クノール スープコース」は、「クノール カップスープ」に使われるトウモロコシの収穫から製品製造までがバーチャルで体験できるとあって人気だ。

工場内に入ると見学者である「素材研究員」に、スープのおいしさの秘密を探れとミッションが出る。最初のトウモロコシの収穫体験では、収穫管理者「コーンレンジャー」に扮し「めざせ!コーンレンジャー」として、バーチャルのトウモロコシ畑の壁をタッチして収穫量を競う。

トウモロコシ収穫から製品完成までバーチャルで体験(味の素川崎工場 見学コース) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
トウモロコシ収穫から製品完成までバーチャルで体験(味の素川崎工場 見学コース)

続いては、映像により100%契約農家で栽培しているスーパースイートコーンのコーン畑から川崎工場でスープができるまでの工程を見学。コーン畑は北海道で東京ドーム198個分の広さを誇る。畑にはコーンレンジャーと呼ばれる畑の番人が気候や温度変化など徹底管理。収穫後、すぐに工場に運ばれ、収穫からパウダーまでは24時間。コーンの皮は1分間に300本剥かれ、洗浄、選別。収穫後のコーンは鮮度がいのちとされ、すぐにパウダーにする。加熱、乾燥機、冷却を経てパウダー化、異物チェック、袋詰めを経て川崎に集積。造粒機にかけ、完成した粒とコーンパウダーを一つの容器に移し、混ぜ合わせるとコーンクリームスープの粉末が完成。クルトンを入れ、袋詰め。1日130万食分の製品を製造し、工場から出荷する。

独自製法のコーンクリームスープの素を製造するため、造粒機に似せた機械を使い、ハンドルを回しながら5つのパウダー(チキンエキス、バターソテーオニオンパウダー、食塩、砂糖、でん粉)を混ぜ、スープの溶けやすさが学べる。スープは15秒かき混ぜるだけで簡単に溶けることを映像で描写。

包装工程では、牛乳でつくる夏のスープの製造工程を見学。1日に約130万食のカップスープを製造。クルトンは自家製パンを使用。1日に2万個のクルトンを製造。「クノール スープDELI」の製造工程も見学。スープに入れる形や色が不揃いのパスタを「バーチャルパスタキャッチ」を使って選別を疑似体験できる。これ以外にフォトスポットやカップスープ試食体験などのコンテンツも用意している。

ネット予約は個人見学(14人以下)、一般団体(15人以上)。