オタフクソースは4月18、19の両日、広島市中小企業会館で「お好み焼提案会」を開催。お好み焼店や卸関係者など約2千300人が訪れた。
今回は5月に開かれるG7広島サミットを踏まえ、インバウンド需要を意識した提案に力を入れた。G7参加国をイメージしたメニューではアメリカのハンバーガー、イギリスのフィッシュ&チップスをアレンジしたお好み焼を提供し、関心を集めた。お好み焼アカデミーの代表も務めるオタフクホールディングスの佐々木茂喜社長は「(G7メニューは)すでに20近くのお好み焼店に導入された。サミット後も紹介を続けながら広げていきたい」と話していた。
また、Sukiyaki Udon(すき焼きうどん)など日本をイメージしやすい鉄板メニュー、ベジタリアンやハラルに対応した広島お好み焼なども用意した。
一方、国内や地元の来店客へ向けては、地元食材を使ったメニューを紹介。広島近郊7大葉物野菜や広島湾7大海の幸を使った「カキコマ(牡蠣と小松菜)」、広島菜やちりめんを混ぜ込んだ「広島焼飯」などの試食を並べた。
このほか、キャベツの芯を活用した餃子、隙間時間に仕込む甘シャケ塩麹など、SDGsや人手不足といった昨今の社会テーマに沿った提案コーナーを展開。メニューだけでなく、売上アップを狙ったSNSの活用策などの情報も提供した。
広島市の松井一美市長も会場を訪れ「広島でお好み焼を食べた人が帰国し、そのおいしさを伝えてくれれば、広島に食べに行きたいという人がもっと増える。お好み焼店のみなさんにも、もてなしていただきたい」と呼びかけた。
オタフクソース・佐々木直義会長の話 広島にも海外から訪れる人が戻ってきており、お好み焼店に足を運ぶ人も多い。当社の体験型店舗「オコスタ」でも海外からの団体予約が増えてきた。
お好み焼は焼いている様子が見えるので、何を使って作っているのか外国の人たちにも分かりやすい。味も、多くの人に好まれるものだと思っている。お好み焼がボーダレスフードであることを世界にもっと発信していきたい。