「ファイア」からコーヒーの香りとミルクのコクを両立した砂糖・甘味料不使用ラテ  開発に3年「圧倒的においしい」担当者が自信

 キリンビバレッジは「ファイア」ブランドからペットボトル(PET)コーヒー市場に向けてコーヒーの香りとミルクのコクを両立した砂糖・甘味料不使用ラテ「ファイア ワンデイ 砂糖不使用ラテ」を4月11日に新発売する。

 競合の砂糖不使用ラテとの差別化ポイントについて、取材に応じた諸橋桜子マーケティング部ブランド担当アシスタントブランドマネジャーは「ミルクのコクがしっかり感じられつつも、甘くなく、圧倒的においしい味わいが実現できた」と胸を張る。

 ブランドの資産である直火仕上げ製法と“心に火をともす”コーヒーの世界観に重きを置き、メインターゲットに定めるのはコンビニのカウンターコーヒーなどで手淹れのレギュラーコーヒーを嗜む層。

 「ブラックコーヒーユーザーやコーヒー好きの方に向けて、コーヒーのおいしさを軸足にした味覚とパッケージに仕立てた。最近のトレンド分析で、カウンターコーヒーを飲まれている方の中でRTDコーヒー(容器入りコーヒー飲料)にも手を伸ばしていただける割合が増えてきていることが分かり、その方たちを『ファイア ワンデイ』で取り込んでいきたい」と語る。

キリンビバレッジの諸橋桜子マーケティング部ブランド担当アシスタントブランドマネジャー - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
キリンビバレッジの諸橋桜子マーケティング部ブランド担当アシスタントブランドマネジャー

 ブラックコーヒーなど無糖コーヒー市場が拡大する中で、今回はミルク入り・砂糖なしのカテゴリーに着目した。

 同社調査によると、アイスコーヒーの飲み方として、ミルク入り・砂糖なしの飲用率は約3割とミルク・砂糖なし(ブラック)、ミルク・砂糖入りに次いで大きいことが判明。

 これによりミルク入り・砂糖なしは、スタンダードな飲み方の一つと言える一方で、PET商品が少ない点に深耕余地を見込み、開発に踏み切ったものの、ミルクとコーヒーのバランスに難航した。

 「ミルクのコクにこだわると、コーヒー感が弱まるといった苦しいせめぎあいがあり、何度も試作を重ねながら満足のいくバランスに辿り着いた」とし開発には3年かかった。

 パッケージは、甘くないイメージをアピールする狙いから青色を基調とした。「『砂糖不使用ラテ』の甘くないといった特徴を伝えるため、見た目と味覚に齟齬が生じないようにデザインした」という。

 「ワンデイ 砂糖不使用ラテ」の発売と同時に「ワンデイ ラテ微糖」をリニューアル発売する。

 「パッケージは直火で仕上げたコーヒーのおいしさや品質感が感じられるデザインを新たに採用し、味わいはすっきりした飲みやすさはそのままに、より香ばしいコーヒーの香りが感じられるように進化させた」。

 これに先立ち「ワンデイ ブラック」もパッケージを刷新して3月から順次発売している。

 店頭導入への商談状況は上々で、営業からコンビニでリニューアル商品も新規採用される報告やスーパー・量販店で3品導入される報告が上がってきているという。

 これにより「ファイア ワンデイ」の認知拡大にも期待を寄せる。
「2品体制になり認知は少し高まったものの、依然として認知率は課題となっている。認知経路としては店頭での認知が6割程度と言われており、店頭で手に取っていただける活動に注力していく」と述べる。

 新コミュニケーションは「直火仕上げのコーヒーは、香り高く、おいしい。」をキーメッセージに4月11日から開始する。
 「お客様からコーヒーそのもののおいしさや品質のよさが求められるトレンドにあるこから、今年の方針としてそれにより一層応えていく」と意欲をのぞかせる。