アサヒ飲料は今年、缶コーヒー「ワンダ」で過去に支持された「ワンダ」のレジェンド商品を現代の消費者の嗜好に合うようにアレンジした「レジェンドコレクション」シリーズを展開していく。
同シリーズから年間3アイテム程度の投入を予定し、自販機での「ワンダ」の買い回りを促進していくのが主な狙い。
取材に応じた岩城紀行マーケティング本部マーケティング一部コーヒーグループリーダーは「今年は自販機のヘビーユーザーをしっかりつなぎとめることが先決だと考えた。ヘビーユーザーに対して色々な商品やプロモーションを展開していく」と語る。
ヘビーユーザーのつなぎとめにあたって注目したのが、様々な種類の缶コーヒーを買い回る回遊層。
「自販機に関しては、ヘビーユーザーの中で回遊層が多い。『モーニングショット』を例に挙げると『モーニングショット』だけを買っている人の割合はそんなに高くなく、いろいろな缶コーヒーを飲まれる人の割合のほうがすごく高い」と述べる。
買い回りを促進すべく第1弾として3月7日に「レジェンドコレクション ワンダフルブレンド」(185g缶)を新発売した。
同商品は、1997年に発売された「ワンダ」ブランドの原点である「ワンダ ワンダフルブレンド」をベースに開発した缶コーヒー。
「微糖コーヒーを求めるお客様が増えていることに着目し、発売当時の風味と5段階ロースト・抗酸化抽出・低温抽出という当時の3つの製法はそのままに、甘みと苦みのバランスがよい味わいに仕立てた。雑味のないすっきりした味わいが特長でリラックスシーンや気分を切り替えたい時にぴったり」とアピールする。
パッケージは、発売当時の「ワンダ ワンダフルブレンド」を正面にあしらうことで当時の懐かしさを表現。上部に「LEGEND COLLECTION」と「SERIES 第1弾 1997」と記載したアイコンを配置することでシリーズ商品であることを訴求していく。
ダウントレンドにある缶コーヒー市場の中で、昨年は「特製カフェオレ」と 「ディープマウンテン」が健闘した。
「ラテは自販機で245g缶の『白いカフェラテ』に注力していたのを改め、185g缶の『特製カフェオレ』にきちんと切り替えたところ、ユーザーが戻ってきて、新しい層の獲得にもつながり数字が上向いている。昨秋発売した『ディープマウンテン』も狙い通りで、夏場に『アイスマウンテン』を買われていたユーザーを上手くつなぎとめることができた」と振り返る。