ポッカサッポロフード&ビバレッジは、エナジードリンク市場に向けた新提案として“もう罪悪感はいらない”を謳った「SPICE FACTORY クラフトエナジーN1」を開発し6日から発売開始する。
同商品は、スパイスと飲料という組み合わせが楽しめる新ブランド「SPICE FACTORY」の第1弾商品で、ノンカフェイン・植物性素材使用・甘味料不使用で差別化を図りエナジードリンクの不満点・未充足ニーズに対応していく。
エナジードリンクの不満点・未充足ニーズについて、2月28日発表した眞島早苗価値創造飲料事業部アシスタントマネージャーは「カフェインや人工的な味・成分に対する不満や“体に良くない罪悪感から習慣化しないようにしている”といった実態が見えてきた」と語る。
同商品は、特に人工的な素材の不満点解消を図るべく、一般的なエナジードリンクで使用される人工的な素材を、スパイスとマカの植物性素材で代替した。
「ノンカフェインも特徴だが、それ以上に、人工的なものを配合せず植物性素材を使用した点が差別化ポイント。エナジードリングの構成要素であるアミノ酸についてはアルギニンを入れるのではなく、アミノ酸豊富なマカを使用している」と説明する。
スパイスに関しては、ポッカサッポロのグループ会社で老舗スパイスメーカー・ヤスマ社のスパイスの調達力とヤスマで70年以上かけて蓄積された知見を活かしてエナジードリンクへの期待を満たす9種類のスパイスエキスを組み合わせた。
このうちキーススパイスは、スパイシーでシャープな香味が特長のガランガル(ショウガ科)で、そのほか、シナモン・ナツメグ・カルダモン・クローブ・クミン・オレガノ・ガーリック・陳皮を配合したオリジナルスパイスエキスを使用している。
この中味設計で「缶入りエナジードリンクに期待すること」と題した同社調査で上位3つに浮上した「疲労回復」「リフレッシュ」「元気・活力アップ」のニーズに応えていく。
「エナジードリンクのニーズの幅広い部分をとっていけると考えている。活力素材マカを使用し、爽快感・リフレッシュの打ち出しには炭酸に加えてレモン果汁も入れている」と述べる。
飲用シーンとしては、コロナ禍で拡大する仕事終わりやオンオフへの切り替えシーンに期待を寄せる。
「エナジードリンクもオンオフの切り替えシーンで飲まれるようになりシーンが広がっている。そうした中、“朝にコーヒーを飲んだから午後はエナジードリンクを控えよう”といったカフェイン摂取量を決められている方にも、制約や罪悪感なく飲んでいただけるようにした」という。
「SPICE FACTORY」の第二・第三弾の展開も視野に入れる。
神啓文価値創造飲料事業部副部長は「スパイス×飲料という取り組み自体が、我々が今後ヘルスの役割に担うにあたって大きな鍵となる」とし「SPICE FACTORY」を国産産地指定飲料 「TOCHIとCRAFT」ブランドと並ぶ価値創造飲料の柱に育成していく考えを明らかにする。
同社は、ESG(環境・社会・ガバナンス)にHealth(健康)を加えたH+ESGを経営方針に掲げる。
「TOCHIとCRAFT」でS(社会)、「SPICE FACTORY」でH(健康)にそれぞれ対応していく。