キーコーヒー、共感を届けるマーケティング推進 発売45周年の「トアルコ トラジャ」と好評を博している期間限定商品で

 キーコーヒーは今年、発売45周年を迎えた「トアルコ トラジャ」と好評を博している期間限定商品で共感を届けるマーケティングを推進していく。

 1日発表した茂田優執行役員マーケティング本部長は「生活者にいかに共感を届けるかというところを重点的にマーケティングしていきたい。“キーコーヒーを応援したい”“キーコーヒーの商品なら安心だ”というところを、品質やパッケージだけではなく、キーコーヒーの取り組みそのものを皆さんに届けて信頼・共感を持っていただいて我々のファンになっていただくマーケティングを推進していく」と語る。

 共感を持たれる商品開発について、田中正登志マーケティング本部R&Dグループグループリーダーは品質価値・機能的価値・環境価値・健康価値の4つのテーマを掲げ「これら4つの価値を高めていき、新しい時代でもお客様に支持される商品をしっかりと市場に投入していきたい。加えて『トアルコ トラジャ』については今までのやり方とは少しやり方を変えてお客様に価値を共感いただけるプロモーションを積極的に行っていきたい」と説明する。

茂田優執行役員マーケティング本部長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
茂田優執行役員マーケティング本部長

 「トアルコ トラジャ」の伝え方については、インドネシア・スラウェシ島トラジャ地方で1970年代からキーコーヒーが展開しているトラジャ事業の紹介を通じて真のサステナブルコーヒーをアピールしていく。

 現在、トラジャ事業について現地の住民が語るインタビュー形式の動画を「コーヒーは地球語」のシリーズ名でYouTubeにて公開している。

 菊地恵一マーケティング本部市場戦略部長は「SDGsに非常に感度の高い若い方に『コーヒーは地球語』の動画を通じてキーコーヒーの取り組みを知っていただきたい」と期待を寄せる。

 「コーヒーと地球語」は予告編に加えて第1話から第3話までの3本公開。3本は、SDGsの5つのPのキーワードのうちPeople(人)・Prosperity(豊かさ)・Partnership(パートナーシップ)3つに着目したものとなっている。

田中正登志マーケティング本部R&Dグループグループリーダー(中央右)、菊地恵一マーケティング本部市場戦略部長(右)、小笹明子マーケティング本部R&Dグループ設計第一チームリーダー(中央左)、本吉眞紀マーケティング本部R&Dグループ設計第二チームリーダー - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
田中正登志マーケティング本部R&Dグループグループリーダー(中央右)、菊地恵一マーケティング本部市場戦略部長(右)、小笹明子マーケティング本部R&Dグループ設計第一チームリーダー(中央左)、本吉眞紀マーケティング本部R&Dグループ設計第二チームリーダー

 「トアルコ トラジャ」の商品施策については、「トアルコ トラジャ」を使用したトラジャシリーズがコロナ禍の2020年以降、30‐40代男性の購入率が増加していることに着目する。この流れを加速させるべく「トアルコ トラジャ」を使用したレギュラーコーヒー4品を刷新して3月1日から発売していく。

 このリニューアルについて、小笹明子マーケティング本部R&Dグループ設計第一チームリーダーは「既存ロイヤルユーザーを最優先としながらも新規のユーザーの獲得も狙っていきたい」と述べる。

  “お客様からの共感”を開発テーマにした期間限定商品も継続していく。

 これは、キーコーヒーのコミュニティサイト「Coffee Fan Club」のファン投票で選ばれたもので昨年9月に第1弾としてドリップコーヒー「ドリップオン」とインスタントコーヒーを発売。第1弾の好評を受けて、第2弾として3月1日に春夏向け新商品4品を投入する。

春夏向けの期間限定商品4品 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
春夏向けの期間限定商品4品

 第1弾について、本吉眞紀マーケティング本部R&Dグループ設計第二チームリーダーは「新商品の定着が難しい中で、第1弾の配荷は完全に純増となり、買い回りアイテムの1つとして育成中。期間限定のコンセプトが一定数評価されていると推察される」との見方を示す。

 今後については「新しいコンセプトを半期ごとに打ち出すのではなく、第1弾の秋冬商品(9-2月)と今回新発売する第2弾の春夏商品(3月-8月)を交互に販売していく」という。