東日本砂糖特約店協組 秋季流通懇話会を開催

東日本砂糖特約店協同組合は11月29日、第35回東日本流通懇話会を開催した。これまでコロナ禍で開催を見送ってきたが、今年は万全な感染対策のもと内容を一部縮小して再開することとなった。精糖工業会、日本ビート糖業協会、日本製糖協会、全国砂糖代理店会など業界関係者が参加した。

懇話会の冒頭、西川宗行理事長が挨拶に立ち「この3年間、精糖業界では大きな変動があった。2020年に三井製糖と大日本明治製糖が経営統合を発表し、同時に日本甜菜製糖との資本業務提携が行われた。今年に入ってからは、日新製糖と伊藤忠製糖の経営統合、大東製糖と塩水港精糖の資本業務提携のニュースが続き、来るべき日本の人口減少と世界的な食糧争奪戦に備える精糖メーカーの動きが顕在化した3年間であった」と振り返った。

さらに、昨年から続く砂糖価格の値上げにも触れ「精糖価格の値上げ浸透と、光熱費、運送費の上昇に特約店も苦労されている。適正な利益確保に向け業界を挙げて努力、工夫しなければならない」と語った。

続いて、精糖工業会・森本卓会長は「砂糖業界の現状と課題」と題して講演会を実施。甘味需要の減少とともに国産糖比率が高まり、糖価調整制度の健全な運営が危ぶまれる中で、

①国内産糖と輸入糖の供給バランス(ビート糖の適正生産化)
②調整金負担による異性化糖・加糖調製品との価格格差の是正
③国庫負担の大幅な引き上げ
④砂糖市場の維持・拡大

を訴え、砂糖業界関係者の相互理解と責任分担の重要性を強調した。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)