五大物産 山下新社長に聞く 「既存の取引を深掘り」

五大物産(大阪市)の前3月期業績は、売上高が前年比102.5%の61億7千800万円、経常利益が同248%の9千300万円の増収増益だった。営業所別の売上前年比は、本社営業が102%、中央支店が101%、奈良支店が117%、業務部が99%。

飲食店休業などの影響もあったが、業務用商品を中心に扱っていた営業所では家庭用へのシフトを進めるなどして売上を確保。本社営業は新規帳合の獲得に力を入れ、得意先ごとの占有率を高めた。築後20年が経過した本社社屋は外壁塗装と空調設備を全面改装したほか、次世代の商流、物流、情報に対応できるシステムを構築した。

角田勇吉会長は「50周年を迎え、今まで蓄積された『正の資産』と『負の資産』すべてを整理した。今期は『新生五大物産』として第3創業期を目指す」としている。今期の売上目標は102%の63億円。

15、16日には大阪市中央卸売市場内で「51期定期商談会」を開催。昨年と同様、感染防止のため展示コーナーと商談ブースを分け、得意先とメーカーの商談は予約制とし試食も行わなかった。

展示コーナーでは内食需要を狙った「ご飯のお供 究極の逸品」、夏場へ向けたご当地サイダーや麺類などの企画を実施。「大手小売業と競合する得意先が多く、値上げが相次ぎ苦しい状況にある。何とか頑張ってもらいたい」(山下治男社長)との考えから、飲料や調味料などの特売企画も行った。

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「51期定期商談会」の様子(大阪市中央卸売市場内/五大物産) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「51期定期商談会」の様子(大阪市中央卸売市場内/五大物産)

5月27日に就任した山下社長に前期の総括や今後の取り組みを聞いた。

コロナ禍で落ちた部分、上がった部分がある。今年に入ってからは感染者が増え、支援のためのレトルト食品などが大きく伸びた。奈良支店の伸長は競合他社が撤退し、新規が加わったことが一因。中央支店は飲食店が再開され、盛り返してきた。

今期も引き続き既存得意先の見直しを進めていく。売りが漏れていないか、ニーズに応えられているかを改めて見直し深掘りしていく。組織面では、業務部を中央支店に組み込んだ。連動して営業を行い、老健施設などの業態を強化したい。

経験豊富な社員の声、今までにない新しい意見を取り入れ、時代の急激な変化に対応できるような企業変革を進める。3年先、5年先の長期ビジョンも明確にする。4、5月は目標に対し105%で推移している。

【山下社長プロフィル】山下治男(やました・はるお) 1966年5月26日大阪市生まれ。87年大阪工業大学短大卒。89年五大物産入社。取締役、代表取締役専務を経て、今年5月社長に就任。

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