ペットもケーキを食べる時代

一昨年、我が家に子猫が迷い込んできた。これも何かの縁と飼うことになり、2年で体重が5㎏を超える立派な猫に成長した。飼い主に似るとはよく言ったもので、獣医からは「食べすぎ」との金言をいただいている。

▼世界のキャットフード市場は20年、322億米ドルに達したという。核家族化が進む若年層で猫の飼育率が高まっており、26年には市場は369億米ドルに達すると予測されている。

▼種類の豊富さもあるが、プレミアムな商品も散見され驚く。CMでよく耳にする某おやつでは「ロブスター」「黒毛和牛」「タラバガニ」「国産牡蠣」など豪華食材を使った商品がいくつも。

▼また昨今は、人間と同様にイベント食が販売されている。年末年始はおせち、年越しそば。誕生日には専用ケーキが売られている。だが、あげすぎると体調を崩すこともあるので注意が必要だ。食事以外では七五三や成人式を受け付けている神社もある。これからは家族の一員としての地位を確立し、年間を通してイベントが催され、それに合わせたペットフードやおやつが用意される。そんな時代は遠くないように感じる。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)