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三菱食品 物流慣行是正に注力 発注単位の見直しなど推進

三菱食品は物流コストの抑制に向け、業界慣習の是正に取り組む。得意先小売業とともに小口多頻度配送などの行き過ぎたサービスを見直すことで、現代のコスト環境に適した持続可能性の高い物流体制を構築する。既に発注単位の見直しを柱に、得意先との交渉を本格化させている。

先週開示された同社の19年3月期業績は売上高4.3%増(2兆6千203億円)、営業利益0.2%増(167億円)で着地した。コンビニ向けを中心とする総額1千62億円の増収により、売上総利益が増加。RPAの推進による販管費率の改善効果もあり、2期ぶりの営業増益に持ち込んだ格好だ。

しかし、大幅増収に見合う利益水準とは言い難い。経常利益率も引き続き悪化(0.02ポイント減/0.70%)し、目標の1%が遠ざかりつつある。深刻なドライバー不足などを理由に、販管費の5割強を占める物流費が急激に膨張(前期比38億円増)し、粗利と経理業務などの生産性向上効果を食い潰しているのが実情だ。

これを受け、今期はロジスティクス本部など物流系3本部を束ねる新組織「SCM統括」を創設。トップに営業出身の古屋俊樹氏(取締役常務執行役員、兼菓子事業本部長)を置き、物流のコストとサービスレベルの最適化に向け、得意先との交渉を加速させる方針だ。

既に発注単位の見直しと改善効果のシェアを得意先各社に呼びかけており、応じる動きがあるという。卸―小売間では80年代から一貫して配送の小口化が進んできたが、13年頃に顕在化したドライバーと庫内作業員の不足により、この従来型の慣行が重荷になりつつある。「発注単位を1個から3個、3個から6個に変更するだけでも(トータルコストへの影響が)全然違ってくる」(三菱食品社長・森山透氏)という。

同社はこの単位変更を先行させつつ、納品期限の緩和などについても、物流面のコスト改善効果を具体的に検証し、得意先に実施を求めていく考えだ。既にセブン―イレブンやヤオコーが加工食品で3分の1ルールの見直しに動いているが、大手卸の呼びかけで同様の動きが小売各社に広がれば、サプライチェーン全体の物流リスクを抑制できる可能性がある。

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