レジ袋有料化へ環境大臣に義務化を要望 早期の法制化求める 日本チェーンストア協会

日本チェーンストア協会(小浜裕正会長)は、「レジ袋の有料化義務化」に関する要望書を原田義昭環境大臣に提出、早期の法制化を求めた。同協会ではこれまで、買物袋の持参を推奨する「マイバッグ運動」を展開してきた。レジ袋削減に一定の成果が出ているものの、さらなる削減にはレジ袋の有料化義務化が不可避であると考え、要望したもの。

同協会では環境負荷低減に向け、平成9年1月に「チェーンストア業界の環境保全自主行動計画」を定め、環境問題に積極的に取り組んできた。CO2削減、地球温暖化防止の観点から注力する「マイバッグ運動」によるレジ袋の削減は、平成26年には店頭でのレジ袋辞退率が50.5%まで上昇するなどしたが、その後は50%前後で頭打ちとなっているのが実情。

このため、協会ではかねてより、自主的な取り組みではレジ袋削減に限界があると考え、「レジ袋無料配布中止の法制化」を要望してきたが、今般、プラスチック資源循環戦略小委員会で「プラスチック資源循環戦略」(案)の内容にレジ袋の有料化(無償配布禁止等)が盛り込まれたことから、改めて早期の法制化、事業者間の不公平、消費者が混乱することのない制度設計を求めたもの。

レジ袋をはじめとするプラスチックごみ問題は、地球温暖化防止という観点に加え、マイクロプラスチックなどによる海洋汚染が世界的に問題となっており、対策は急務。

こうした状況下、国内でも一部外食チェーンがプラスチック製ストローの使用を取りやめ、紙製のストローに替えるなど、プラスチックごみの削減に向けた動きが加速しつつある。

レジ袋の有料化については、いまだ業態間で足並みが揃っていないだけに、強制力を持つ有料化義務化の法制化が当面、さらなる普及のカギとみられる。ただ、最終的には買物客の意識の問題となることから、有料化義務化に合わせ、啓発活動の強化も求められそうだ。