カルビーの江原信社長兼CEOは9月1日、「カルビーポテトチップス」発売50周年を記念して開催された発表会に臨み、100年ブランドを目指して、産地・生産者・地域社会・生活者・流通・物流とのつながりを強化していく考えを明らかにした。
「『カルビーポテトチップス』が多くの皆様に愛され続けているのは、やはり基本に忠実であるため。『カルビーポテトチップス』は、じゃがいもそのもの。決してシーズニング頼みではなく、“じゃがいも、おいしい”と思っていただけることによって(カルビーと)生産者さまとのつながりも、生産者さまと消費者さまのつながりも強くなると思っている。このこだわりをこれからも持ち続けたい」と語る。
流通・物流とのつながり強化としては輸送効率の改善に取り組む。

ポテトチップスは、中身が壊れないようにするとともに、油が酸化することを防ぐため窒素を充填している。袋が膨らんだ状態を保っているため輸送効率化の妨げになっている。
「段ボールのケースを小さくするなどして輸送効率を良くしていくと、当然、CO2の排出量も減ることから、窒素の充填は避けられないものの、なるべく縮小化していく」と意欲をのぞかせる。
生活者に対しては、領域を広げて間口(喫食者)を拡大していく。
「超薄切り・普通サイズ・ザ厚切りなど、いろいろな形態や味でこれまで工夫してきたが、これからはポテトチップスについても、いろいろな製法を取り入れてより多くのニーズに対応していく。例えば健康志向の方にも対応できるようなものも作っていきたい」との考えを明らかにする。
なお前期(3月期)、馬鈴薯事業の契約生産者数は全国約1600戸、国内馬鈴薯調達量は約37.1万トン、「カルビーポテトチップス」や「堅あげポテト」などを含むポテトチップスカテゴリの売上高は1028億円、年間生産袋数は約9.2億袋に上る。