義津屋 生産性向上への装備着々 生鮮に続き今秋惣菜PCが稼働

愛知県西部を中心に総合SC「ヨシヅヤ」や食品SM「Yストア」を手掛ける義津屋(愛知県津島市、伊藤彰浩社長)は5月9日、名古屋マリオットアソシアホテルで「2025年ヨシヅヤグループ お取引先様会・専門店様親睦会」を開催した。取引先など約550人が参集し、同社の直近取り組みや今後の事業計画について聞いた。

当日は特別講演、方針説明、懇親食事会の三部構成。第一部では、一般社団法人日本女子プロゴルフ協会の森口祐子氏が「出会いからいただく、パワーとエネルギー」のテーマで講演。

第二部では、伊藤社長が自社の基本的考えや現在取り組んでいる主要施策について大枠を説明。「不透明で複雑な時代ではあるが、2032年8月8日の創業100周年に向けて、スピードと徹底力をもって頑張っていく。われわれと皆さんとが力を合わせ、この不透明な時代を勝ち残っていきたい」(伊藤社長)とした。

続いて食品事業本部、一般事業本部、管理本部、開発部の各部門トップが、それぞれこの一年間の取り組み状況を報告するとともに、今後の計画について説明を行った。

第三部の懇親会では、「サントリーCGC 贅沢に仕込んだ生ビール」を用意し、みずほ銀行・石川卓副頭取執行役員の発声で乾杯を執り行った。

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同社ではこの1年、店舗改装やEDLPの取り組みなどによる個店競争力の強化、生鮮プロセスセンターの稼働やスーパーサテライトシステムの導入による店舗業務の効率化、自動発注などITを活用した各種ロスの低減など、「粗利絶対額の確保」と「生産性向上」に注力してきた。

店舗改装は「清州店」や「SC垂井」などで実施。直営売場面積の適正化や新規テナント誘致などで店舗を活性化。この秋には「師勝店」の全館改装と「犬山店」のリニューアルを計画する。

また、「清州店」の近くに1100坪の新店用地取得。26年春、初の新築サテライト店として「Yストア」をオープンする。

生鮮プロセスセンター(PC)は、24年9月から精肉、同10月から鮮魚・青果部門が稼働した。人手不足の中、店舗作業の低減に寄与。同PC開設に伴い、25年3月から自動発注を生鮮にも拡大した。

新たな取り組みとして、同PCの加工精肉商品の供給を、同じ東海CGC加盟社のサンエースにも始めている。

また今年秋には、惣菜PCを新規開設する。清州の旧精肉PCを投資約6億円で刷新。米飯加工、惣菜加工品と半加工品といった差別化商品を供給していく。

スーパーサテライトシステムは、母店で生産・加工した商品を子店に供給・販売することで、売上が小規模な小型店の品揃えと生産性改善を行うというもの。24年10月、JR蟹江駅前店を母店として、蟹江食品館に供給を開始。一定の成果を収めたことから、25年2月には「篠田店」への供給を拡大した。

株式会社アピ 植物性素材