ネスレ日本は春夏コーヒー市場の開拓に向けて「ネスカフェ アイスブレンド」を3月10日に新発売して若年層の獲得に照準を合わせる。
アイス飲用を好む若年層をメインターゲットに訴求し「ネスカフェ ゴールドブレンド」や「ネスカフェ エクセラ」と並ぶ柱として育成していく。
2月27日、発表した飲料事業本部液体飲料ホワイトカップ&ミロビジネス部の吉永祐太部長は「日本市場において『ゴールドブレンド』と『エクセラ』の両ブランドは非常に強力だが、我々としては『ネスカフェ』を非常に大事にしていきたい。ネスレグローバル共通のコンセプト“Make your world”でも『ネスカフェ』を改めてコミュニケーションしており、『ネスカフェ』としてしっかり販売していくほうが特に若い人に受け入れられる」との考えを明らかにする。

ターゲットについて、飲料事業本部の尾﨑由唯氏は「レギュラーソリュブルコーヒーやインスタントコーヒーを飲用しているもののアイスでは飲んだことがない方、特に20~30代の若年層」と語る。
中身はすっきり軽やかな味わいと豊かな香りが特長。「ブレンド、焙煎、抽出のすべての過程で試行錯誤を重ね、酸味を抑えつつ香りやボディを引き立てることにこだわった」と胸を張る。
大きな特徴は、食品を凍らせ専用の機械で真空に近い状態にして乾燥させるフリーズドライ技術を用いて製造された「ネスカフェ」の中で最も冷たい水やミルクにも溶けやすい点。
「社外秘の部分が多いが、本当にパウダーひと粒の中に隙間を散りばめ、アイスコーヒーとしておいしく感じていただくために開発した。これにより物理的に冷たい水に溶けるだけでなく、溶けだす過程において挽きたての香りが広がるのが最大の特徴」と力を込める。

横展開できる技術も既に確立しているという。
導入状況については「当初の想定を上回っている状況。伸長するアイス需要の取り込みという発売目的への賛同や、アイスコーヒーとしてのおいしさを徹底的に追求して生まれた製品という製品コンセプトが高く評価された」と述べる。
開発の背景はアイス飲用の拡大にある。
「23年、24年と暑い期間が長期化しており、アイスコーヒーの需要がさらに拡大することが予想される。猛暑により外出頻度が減り在宅時間が増えることで、お家にいながらでも手軽に気分転換したいニーズが高まってくる」と予想する。
「アイスブレンド」のラインアップは80g瓶、「エコ&システムパック」(95g)、50g袋、「スティック ブラック」(20本入り)の4品。
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