飲料系飲料アサヒ飲料が天然水ブランドで“ひと味ちがう水”新発売 過去市場投入された無糖レモン水とは一線を画したというこれだけの理由
カナエ モノマテリアルパッケージ

アサヒ飲料が天然水ブランドで“ひと味ちがう水”新発売 過去市場投入された無糖レモン水とは一線を画したというこれだけの理由

 アサヒ飲料は4月15日、ミネラルウォーター(天然水)ブランド「おいしい水」で“ひと味ちがう水”の新領域を開拓すべく「おいしい水 天然水 からだ澄む水」を新発売する。

 同商品は、天然水に手摘みレモンエキスなどを加えた清涼飲料水。

 天然水市場が右肩上がりに拡大し今後も拡大が見込めることと、同市場に若年層が多く流入していることが開発の背景。新価値を提供することで主に若年層の需要を掘り起こして同市場の裾野を拡大していく。

 ターゲットは天然水に興味のある非飲用層や天然水ライト層。コアターゲットはZ世代。
 4月7日、取材に応じた山口真代マーケティング二部ウォーターグループリーダーは「天然水に興味・関心はあるものの、あえて買うほどではないと思われている方や、天然水を積極的に買うまでには至っていない方に向けて新商品を考えた」と説明する。

左から高橋徹氏、山口真代氏
左から高橋徹氏、山口真代氏

 天然水市場周辺の飲料では過去、フレーバーウォーターが一世を風靡し、現在では天然水仕立ての低果汁飲料が伸び盛りになっている。

 こうした中、同商品は無糖で健康感を強めた領域に照準を合わせた。

 「現況まだ市場にはない領域となる。無糖タイプで、かつ健康感が強い新領域に非常に大きなポテンシャルがある。清涼飲料水ではあるが、天然水が持つ価値に着目して開発した商品であるため天然水と捉えていただきたい」と力を込める。

 同商品は平たく言うと無糖レモン水。ただし、過去市場に投入された無糖レモン水商品とは一線を画するという。

 「今回、非常にこだわったのが飲みやすさ。甘みをつけない無糖の天然水をベースに健康的な要素を入れながら飲みやすい味わいをつくるのにとても苦労した。研究所と1年くらいかけて開発に漕ぎつけ容易には真似できない」と胸を張る。

 高橋徹マーケティング二部長は、同社の無糖でおいしくする技術は、炭酸水ブランド「ウィルキンソン」のフレーバリング技術で培われてきたことを明らかにする。

 天然水に対する嗜好の変化も追い風ととらえる。

 高橋氏は「幅広い世代で健康意識が高まり、積極的な水分補給が健康につながると感じる方が増えている。おいしさ・飲みやすさについては、若年層を中心に苦味を忌避する人が増えてきていると言われる中、結果として天然水がおいしいと感じる方が増えてきている」との見方を示す。

 山口氏も「天然水に対する意識がここ数年間でも生活の中で変わってきていると思っている。過去、市場にレモン風味の商品が出されたときは、今ほど天然水で何かメリットがあると思われているような時代ではなかった」とみている。

 同商品には、健康成分として、スイカやキュウリなどに多く含まれるアミノ酸の一種・シトルリンが入っているが、これを前面に押し出すことはしない。
 「機能感を訴求すると逆に天然水の良さが失われてしまうことから、パッケージでは“植物生まれのアミノ酸”と記して、ナチュラル感を維持しつつ健康感を表現した」(山口氏)という。

 同商品によって「おいしい水」ブランドの価値向上も図る。
 「しっかりとブランドの資産として価値を高めていきたい。地層でゆっくりろ過された深井戸水からつくられているからこそ、カラダに優しくしみわたり、日常の生活にぴったりの水であるというイメージを醸成させていきたい。新商品で生活者との接点を増やしていくことでブランドの好意度にもつなげていきたい」(山口氏)と意欲をのぞかせる。

 コミュニケーションは、専用のTVCMのほか、SNS施策や店頭施策を予定している。

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