センター荷待ち1時間以内が99%超に スーパー10社の取組みが成果 15か月で1割改善

スーパー19社が加盟するSM物流研究会は3月21日、会員企業10社のドライDCセンターにおける「荷待ち1時間以内」のトラックの割合が、今年1月で全台数の約99.1%に達したと発表した。「荷待ち・荷役作業等時間」は2時間超のトラックが同月時点で約98.8%。いずれも2023年10月の計測開始から10%以上の減少が見られている。

同研究会の座長を務めるライフコーポレーション首都圏PC・物流本部の渋谷剛本部長は、日本スーパーマーケット協会ほか流通3団体の記者会見で報告し、「トラックバースの予約率を90%以上に高めたことや、パレット積みへの移行推進が奏功した。各社のノウハウを共有した結果」と振り返った。

成果を報告する渋谷剛氏
成果を報告する渋谷剛氏

24年度に立ち上げた4つの分科会では、パレット納品の拡大、共同配送と空きトラックの活用、生鮮物流・チルド物流の課題解決に取り組んだ。

バラ積み納品が比較的多い即席麺や菓子のメーカーらと危機感を共有し、パレット納品を一部で実現したほか、加工肉分野での共配方法も検討。青果をテーマとした勉強会や、青果のリードタイム延長の検証、運送事業者や卸へのヒアリングも実施した。

25年度は各分科会での検証や交渉などを継続する。荷待ち・荷役は4月に一部が施行される改正物流効率化法など新たな状況への対応を進めるほか、会員各社の共同採用商品に着目した共同配送の可能性も検討、情報連携システムの研究も始動する。

生鮮物流については、勉強会への参加者を増やし、水産、畜産での対応も検討。昨年発足した関西SM物流研究会が中心となって、関西エリアの物流課題の解決も目指す。

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