ヨーグルト 春夏は“飲む”需要喚起 シーン訴求で頻度拡大へ

今春夏のヨーグルトは、ドリンクタイプの新たな楽しみ方で需要を喚起する。近年夏場の気温が上昇するなか、外出時や作業中に手軽に飲めるドリンクヨーグルトの需要が高まっている。これを市場拡大の好機と捉えるメーカーは、ラッシー×カレーの売場提案や、砂糖不使用のプレーンタイプにジュースを加えてシェイクする「ふるドリヨーグルト」など、飲むタイプを習慣的に楽しむシーン訴求に力を入れる。

明治が提案する「ふるドリヨーグルト」は、「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン(ドリンクタイプ)400g」に100%果汁ジュースを入れて振るだけでオリジナルヨーグルト飲料が作れるもの。今春夏も俳優の原菜乃華さんを起用したWeb動画で楽しさや様々なアレンジを伝える。

同社は23年に大容量の飲むヨーグルトを終売し、少人数世帯向けに中容量タイプを拡充した。「終売後はファミリー層など一定の離反や乳酸菌飲料に棚を奪われるといったことがみられたが、足元では中容量も堅調な動き。乳酸菌飲料も一時の需要が落ち着いた今、改めて中容量や機能性ヨーグルトの提案を強化していく」(担当者)。

日本ルナは24年度、「とろけるラッシー」「のむバニラヨーグルト」などドリンクタイプで大きな手応えを得た。なかでも夏場のラッシーが寄与し、厳しい暑さのなかで“癒し”を求めて購入する人も多かったとみている。春夏はドリンク計6品でキャンペーンを予定しているほか、カレーやナンとのクロス販売も積極展開する。

近年、女性を中心に人気を博しているのが、鉄分入りドリンクヨーグルトだ。オハヨー乳業の「きょうの鉄分葉酸のむヨーグルト」は前年を上回る実績で、生協チャネルでも好評を得ている。雪印メグミルクの「プルーンFe1日分の鉄分 のむヨーグルト」は、想定を大きく上回る需要で一時休売していた「同 糖質・カロリーオフ」を昨年10月に再販した。25年下期以降は、生産体制の増強やSNSを中心とした情報発信を検討している。

株式会社アピ 植物性素材