体験型コンテンツを充実 “あぶら”をもっと身近に
日清オイリオグループは、横浜磯子事業場の工場見学者向け展示施設「あぶらミュージアム」を新設した。従来の「ウェルネスギャラリー」をリニューアルし、子どもから大人まで楽しみながら、油脂について学べる体験型の展示やデジタルコンテンツを拡充。2月からの工場見学再開にあわせて今月オープンした。
「あぶらミュージアム」は“植物のチカラ”によって新たな価値を創造し続けるグループのコーポレートブランド発信拠点として、油脂に関する知識やモノづくりへのこだわり、サステナビリティの取り組み、価値創造への姿勢を伝える場と位置付けている。
工場見学者向けの展示スペースは「あぶらを育てる」「あぶらをつくる」「あぶらと暮らす」の3テーマで、楽しみながら植物油をより身近に感じてもらえる体験型の展示に工夫を凝らした。
「あぶらを育てる」は、多種多様な植物油の原料を余すことなく使い切り、家庭用・業務用・加工用の食用油からウェルネス、化粧品原料まで様々な製品を届ける日清オイリオの取り組みを分かりやすく紹介。パネルをめくって、サステナビリティの取り組みを楽しみながら学べるパネル展示も設置した。
「あぶらをつくる」では、国内最大の食用油脂製造工場である横浜磯子事業場の歴史と安全安心で環境に配慮したモノづくりへのこだわりを紹介。原料から製造、最終製品として食用油が生活者に届くまでの工程を迫力の映像で伝える動画「Road to 油(You)」も制作。
「あぶらと暮らす」では、あぶらが生活に溶け込み、身近な存在であることを感じてもらう体験型の展示を充実。コロッケを揚げる工程を疑似的に体験できる展示は、揚げ調理の音にもこだわり、「家庭での揚げ物調理が減少傾向にある中で、お子さまに揚げ物の調理を身近に感じていただきたい」(広報)との願いを込めた。そのほか、多くの食べ物や日用品にあぶらが使われていることを伝える扉型パネル展示や、「焼く・炒める」「かける」「練りこみ」調理におけるあぶらの役割を学べる展示を随所に配置した。
エントランス部分では、取引先などの来訪者向けに日清オイリオの企業メッセージや価値共創の取り組みを紹介するコミュニケーションスペースも設けた。
川邉修執行役員横浜磯子事業場長は「工場見学や来訪いただく取引先の皆さまに“あぶら”をより身近に感じていただくとともに、当社のサステナビリティの取り組みやものづくりの姿勢を発信し、お客様との価値共創を広げていきたい」と語った。
なお、同ミュージアムは工場見学者向けの展示施設のため、一般公開はしていない。工場見学は8~20人の団体対象に完全予約制。家族連れなど少人数向けの「夏休み工場見学」も実施している。