15.5 C
Tokyo
15.2 C
Osaka
2025 / 12 / 11 木曜日
ログイン
English
加工食品油脂24年産カナダ菜種生産量 前年並み、予想を下回る

24年産カナダ菜種生産量 前年並み、予想を下回る

第48回日加なたね協議が先月、都内で開かれた。24年産のカナダ菜種需給見通しが示された。

24年産の需給予想は別表の通り。7月の予備協議では、カナダ菜種の生産量は2000万tに回復する見通しが示されていたが、7月以降の開花期にかけて高温と乾燥に見舞われ、前年並みの1910万tにとどまる見通し。カナダ代表団からは「シーズン当初は理想的な土壌水分状態で期待していたが、(前年比横ばいの状況は)落胆するものとなった」という言葉も聞かれた。

24年産の供給量見通しは2199万t(前年比3.1%増)。一方で、需要面では輸出量735万t(10%増)、国内搾油量1187万t(7.6%増)、計1970万t(6%増)。

輸出は、中国向けが前年の470万tから260万tに減少する見通し。日本向けについては前年の80万tから160万tに回復する予想で、「カナダ側としても大変喜ばしく思う」と期待を寄せた。そのほかメキシコ向けが前年58万tから115万t、欧州向けも86万tと伸長する予想を示した。

国内搾油量は前年から84万t増の過去最高の1187万t。米国のバイオ燃料政策との兼ね合いもあるが、カナダ国内の搾油量は増加傾向にあり、期末在庫量は前年から約45万t減の229万t。期末在庫率は12%で、非常にタイトな状況が見込まれている。

会合では、両国の半世紀近くにわたる相互の友好と信頼関係が高品質なカナダ産菜種の安定供給につながっていることを確認。両国で品質などの情報を共有したほか、カーボンニュートラル実現に向けたサプライチェーンの可視化、気候変動や地政学リスクの高まりを踏まえたカナダ菜種の中長期計画(CCC戦略)など、幅広い議論が行われた。

カナダ菜種市況2020-2024

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。