チリワイン「スリー・メダルズ」 日本向けに味わい磨き刷新 サッポロビール

チリワイン「スリー・メダルズ」が8月6日からリニューアル発売される。製造するチリのサンタ・リタ・エステーツ社の担当者がこのほど来日し、新しくなった4品をアピールした。

80年代に国際ワインコンペで授与された3つのメダルを記念したワイン。他のワインと一線を画す味わいや香り、色合いが評価されたといい、その後も数々の受賞歴を重ねてきた。日本ではサッポロビールが16年から輸入・販売を手掛けている。

昨年は輸入ワイン市場が苦戦するなか、500~999円のチリワインは市場全体を上回る売れ行きを示したといい、重要な価格帯とみて攻勢を強める。

ワインに浸漬するオークチップも厳選 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ワインに浸漬するオークチップも厳選

サッポロビールで同ブランドを担当するワイン&スピリッツ事業部の山本祥平氏は、6月21日の発表会で「消費者調査に基づいて、日本市場に合う味わいを目指した。現地を訪問して意見交換しながら準備を進め、昨年7月末に最終ブレンドを決定。日本市場に新しいワインの楽しみをお届けできるチャンスだ」と意気込みを語った。

「ひと口目で実感!濃密な味わい」をコンセプトに新しいおいしさを追求した新ブレンドは、2日間にわたるテイスティングで30種を超えるサンプルから選抜。さらに味わいのカギとなるのが、ワインに浸漬するオークチップだ。焼き具合の異なる多数の樽材から選んだうえで品種ごとに比率を変えるなど、デイリーワインながら細部にも妥協を許さない。3種オーク材を使用した香ばしさと本格的な飲みごたえを実現している。

サンタ・リタ社でアジア地域への輸出を担当するジャン・ポール・マルティネス・メンデス氏は「ようやく発売を迎えることができた」と笑顔。

リニューアル発売する4品 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
リニューアル発売する4品

「日本の消費者はワインの品質への知識や関心が高いことを肌で感じる。今までと異なるアプローチで挑戦せねばならないと考えた。この味わいが日本市場で成功すれば、グローバルブランドについても変えていく可能性がある」と語る。

ブドウ農園でも、デイリーワインの域を超えた栽培へのこだわりをみせる。

同社のセザール・カタラン氏によれば、木の仕立て方を畑の位置によって変えており、17年からは「フリーキャノピー」と呼ばれる仕立てを導入。日光を効率よく当てられるようになったことで、より熟度の高い高品質なブドウの収穫が可能になったという。

発売するのは、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カルメネールの4品。各750㎖、参考小売価格825円(税別)。