マーケティングリサーチ会社のインテージはこのほど、食品カテゴリーの「2022年売れたものランキング」を発表し、食品カテゴリー1-12月販売金額の前年同期比で最も高い伸びをみせたのがオートミール(144%)で、次いで乳酸菌飲料(134%)、液体だし(125%)であることを明らかにした。
1位のオートミールはコロナ前の2019年比では約12.3倍に急拡大した。
その要因としては、コロナ太り対策や腸活などの需要を取り込み、女性を中心に愛用者が増加したことや使用方法の広がりなどが挙げられる。
上位カテゴリーの伸長について、インテージ市場アナリストの木地利光氏は「1位のオートミールはダイエットや腸活などの需要を捉え、2位の乳酸菌飲料は睡眠の質の向上やストレス緩和の効果を訴求する商品がヒットするなど健康系が上位に入った。3位の液体だしは、天然だしベースの濃縮タイプのだし汁で、簡便に本格的な味わいを楽しみたいという需要が見られた」と説明する。
4位のサラダ油・天ぷら油、6位のマヨネーズ、13位のスナック、14位のスパゲッティー、15位の乾麺は値上げの影響が販売金額の増加に寄与したとの見方を示す。
5位のキャンディはグミがけん引。「グミには味・食感・形状などさまざまな種類の商品があることから、好みに応じて幅広い世代が楽しむことができるお菓子として人気となっている」とみている。
7位の冷凍水産、9位の冷凍農産、10位の冷凍調理は「前年までに伸長した反動も見られつつも、簡便化志向の高まりを背景として堅調に推移」。
11位の米飯類は「簡便化志向の高まりに加えて、感染拡大に伴う自宅療養需要の高まりもあり、おかゆなどが人気となった」という。
8位の栄養バランスや12位のベビーフードは「外出時に簡単に食事を取ることができるため、外出増が寄与したものと考えられる」と述べる。
なお「2022年、売れたものランキング」は、インテージが全国約6000店舗で収集している小売店販売データSRI +をもとに日用消費財の中で何がより売れたかを推定販売金額の伸びから振り返ったものとなる。