6.8 C
Tokyo
5.6 C
Osaka
2026 / 02 / 03 火曜日
ログイン
English
飲料系飲料キリン、減塩食品の塩味やうま味を増強するスプーン開発 スプーン先端から流れる微弱な電流で効果発揮 明治大学と共同研究

キリン、減塩食品の塩味やうま味を増強するスプーン開発 スプーン先端から流れる微弱な電流で効果発揮 明治大学と共同研究

 キリンホールディングスは5月20日、明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室との共同研究で減塩食品の塩味やうま味を増強する「エレキソルト スプーン」を開発したことを明らかにした。

 これは、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載した食器型デバイス。

 スプーン先端から微弱な電流が食品に流れ、塩味やうま味など、食事の味わいを増強する効果を発揮するもの。食卓で自然に使うことができるよう開発当初から改良を重ね、持ちやすさと耐久性にこだわった設計に仕立てられている。

 スプーンの柄にあるスイッチで電源を入れ好みの強度(4段階)を選択し、通常のスプーンと同様に使用する。

 食べる際は、スプーンの柄の裏側にある電極パネルに手が触れるように持ち、スプーン先端の電極に食べ物が触れるようにすくう。その後、0.5秒ほどかけてゆっくりと口に含むことで、食べ物を介して微弱な電流が流れる。

 電流で食品中の味の成分の動きをコントロールする仕組みは、明治大学で長年研究されてきた「電気味覚」の技術を活用している。

 微弱な電流によって、塩味の基となるナトリウムイオンが舌の上に集められることで、減塩食品でもしっかりと塩味を感じることができる。塩味以外にも、酸味やうま味といった電解質の成分のコントロールが可能となっている。

 一方で、苦味や甘味は「エレキソルト スプーン」でコントロールできない。ただし、お汁粉に塩を加えるとより甘く感じるように、同じ食品の塩味をより感じることで甘味もより強く感じるといった相乗効果は期待できるという。

 スープ・カレー・チャーハン・丼もの・ラーメンなど食事全般に対応する。

キリンホールディングスの佐藤愛ヘルスサイエンス事業本部ヘルスサイエンス事業部新規事業グループ主務
キリンホールディングスの佐藤愛ヘルスサイエンス事業本部ヘルスサイエンス事業部新規事業グループ主務

 開発にあたっては、キリンホールディングスの佐藤愛ヘルスサイエンス事業本部ヘルスサイエンス事業部新規事業グループ主務が、大学病院で薄味の食事を辛いと感じる患者を多く見かけたことがきっかけになったという。

 佐藤氏は「日本では高血圧の有病者が多く、減塩・無塩食品市場が拡大している一方で、塩分を控えた食事に不満を抱えている人も多い。この課題を解決し、より食事を楽しんでいただきたいと考え開発した」と振り返る。

 「電気味覚」を研究してきた明治大学の総合数理学部先端メディアサイエンス学科長の宮下芳明教授は「研究成果が社会の役に立つのは死後、という研究者も多いなか、キリンさまが早い段階で我々の研究に目をつけてくださった。強い情熱をもって研究成果を社会に実装するということを一緒にやってくださったことにとても感謝している」と述べる。

 「エレキソルト スプーン」の価格は税込1万9800円。

 予約・抽選販売を5月20日から公式オンラインストアで開始する。
 初回は200台限定。申し込みが多数となった場合、抽選となる。6月からはハンズの一部店舗でも数量限定で販売する。

 なお、「エレキソルト スプーン」は微弱な電波が流れる仕組みのため、キリンはペースメーカーを使用している人などは利用しないよう注意を促している。

関連記事

インタビュー特集

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。