「キレートレモン」好調 変化する女性の疲れにレモン・クエン酸の価値が合致 ポッカサッポロ

 ポッカサッポロフード&ビバレッジの「キレートレモン」ブランドは、2023年、過去最高の出荷金額を更新した。

 ブランドの伸長を牽引したのは、主にコンビニの栄養ドリンク棚に並ぶ「キレートレモン」瓶3品とゼリー飲料の「キレートレモン クエン酸2700ゼリー」の計4品。

 好調要因のひとつは、レモンの健康価値の浸透にある。

 高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャーは「健康や美容イメージのあるレモン1個分がぎゅっと詰まって、レモンの価値が体感できる飲料というコンセプトを打ち出したことが奏功した」と語る。

 もう1つの好調要因としては、ターゲットの20―40代女性の疲れに対する認識が変わり、その変化する認識にレモン・クエン酸の価値が合致した点を挙げる。

 ターゲット女性の認識について「疲れから回復するために栄養ドリンクを飲むというような考え方よりも、少し疲れたときにリフレッシュしながら疲れをとり明日につなげるといった考え方が最近増えてきている。自分らしく頑張るためのお守りとしている方もいる」との見方を示す。

 メインの販売チャネルであるコンビニが人流回復で活性化したことも追い風になった。

高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャー - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャー

 「瓶もゼリー飲料も非常に回転(一店舗あたりの売上)が良く、この動きを受けてコンビニでの導入が増えている」と述べる。

 ブランドならではの大きな特徴としては、高いリピート率を挙げる。
 「“レモンの価値を体感できる飲料”というところが刺さりリピートされる方が多い。各アイテムでコンセプトをしっかり打ち出しているため、目的に合わせて使い分けされ、カニバリが起きずプラスオンになっているのも好調要因のひとつ」と分析する。

 動画広告などをきっかけにSNSでブランドが自然発生的に話題化され、新規ユーザーがリピーターになるという好循環も生まれている。

 「『キレートレモン』という単語の入った投稿は、23年と22年を比較して月平均1000件ほど増加した。『キレートレモン』をトマトジュースや甘酒と一緒に飲む飲み方の提案や、飲用シーンを知らせる投稿などが自発的に行われ話題になっている」という。

 昨年、SNSでの盛り上がりを受けて結ばれた「キレートレモン」と「カゴメトマトジュース」(カゴメ)とのコラボレーションは好評につき今年も継続している。

 今後については、「“頑張りすぎずに自分らしく生きたい”という女性に共感していただけるように、内面からイキイキといられることを応援していきたい。女性が前を向くことを後押しするような、レモンの力でウェルビーイングに貢献していく」と意欲をのぞかせる。

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