伊藤園、野菜パウダーで“食パ”向上 「ささっと1秒 マシマシ野菜」発売

 伊藤園は、「ささっと1秒 マシマシ野菜」シリーズを立ち上げ、現代人の「食パ(食事パフォーマンス)」の向上を目指す。

 10月2日、同シリーズから「トマト&にんじん」「3種の緑色野菜」を新発売する。

 9月28日の発表会で登壇した山口哲生マーケティング本部野菜・果汁・フードブランドグループブランドマネジャーは「野菜飲料だけでなく野菜を使った食品市場へ挑戦し、新規ユーザーを取り込みたい」と意気込みを語った。

 「トマト&にんじん」と「3種の緑色野菜」は、スティック包装タイプの野菜パウダー。パスタやスープに入れるだけで、野菜不足を補うことができる。

 現代では、カット野菜や冷凍野菜など、生野菜以外の需要も高まっている。その一方で、厚生労働省が掲げる「健康日本21」の「1日の野菜摂取目標量350g」に対し、平均野菜摂取量は280.5gと不足している。

 同社はこの点に着目し、約3年前に野菜粉末パウダーの開発に着手。緑茶などの分野で培ってきた、溶けやすい粉末にする技術の知見を活用した。

 野菜飲料を手掛けてきたメーカーとして、サプライヤーとのネットワークも活かし使用する野菜の選定にもこだわった。

左から「ささっと1秒 マシマシ野菜」新製品発表会に登壇した伊藤園の山口哲生マーケティング本部野菜・果汁・フードブランドグループブランドマネジャー、タレントのギャル曽根さん、料理家のぐっち夫婦 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左から「ささっと1秒 マシマシ野菜」新製品発表会に登壇した伊藤園の山口哲生マーケティング本部野菜・果汁・フードブランドグループブランドマネジャー、タレントのギャル曽根さん、料理家のぐっち夫婦

 かけるだけという特性を活かし、スーパーの惣菜コーナーやカップラーメン・ヨーグルトの棚の近くなど、幅広い箇所での展開を予定している。

 タイパ(タイムパフォーマンス)やコスパ(コストパフォーマンス)といった効率を重視する現代人に対し、食事に費やす時間と、それにより得られる栄養バランス・満足度を比較した“食パ(食事パフォーマンス)”という造語によりアピールしていく。

 「長期保存が可能なためフードロスの削減にもつながる。生野菜と比べて軽量で物流効率が良い点でも、SDGsに貢献できる」と胸を張る。

 飲料の市場では、野菜飲料以外にも健康を謳った商品が急増している。

 「野菜飲料が市場としてダウン傾向にあったが、最近では浮上する兆しが見えてきている。『1日分の野菜』ブランドをより強化しながら、野菜飲料を飲まない人も新しく取り込んでいく。国内での認知を高め、いずれはグローバルの市場も視野に入れたい」と期待を寄せている。

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