ビール大麦「各県とも順調生育」 キリン福岡工場が作況調査

キリンビール福岡工場(高橋伸夫工場長)は今年のビール大麦の収穫見込み量や品質を把握すべく、麦の収穫期前となる4月26日に福岡県、同27日と28日に佐賀県、今月9日に大分県のビール大麦作況調査を行った。今回の作況調査では昨年のビール大麦の品質のフィードバックも実施しており、ビール大麦生産地とキリンビールをつなぐ重要な場となっている。

日本で唯一工場内に製麦(せいばく)施設を持つキリンビール福岡工場では、1966年の設立時よりビール大麦から良質な麦芽を生産。現在、福岡県のビール大麦はキリンビールが100%契約栽培している。製麦はビール大麦から麦芽をつくる工程。製麦の良し悪しは製品そのものの質と直結するだけに、製麦ではビール大麦が持つ可能性を最大限に引き出して良質な麦芽をつくることが重要になる。

またビール大麦はその年ごとの気候や栽培条件の影響を受けるため、毎年品質が異なることになる。そこで同社では毎年各地の圃場(ほじょう)を訪問し作況調査を実施することでその年の作柄や品質を予測し、より良い麦芽を製造できるよう製麦工程の準備をしている。

「当社福岡工場から福岡県では5人の社員がJAみい、JA福岡京築、JAむなかた、JA糸島管内、佐賀県では同じく5人の社員が佐賀市、小城市、神埼市、白石町、みやき町、大分県では3人の社員が豊後大野市の圃場を訪問。生産者、農林水産省、県、JAなどとの意見交換を通じて各県とも順調に生育していることを確認することができた。生産者の方々による日々のきめ細かい栽培管理の積み重ねでお客様に安心・安全な商品をお届けできている」(キリンビール福岡工場)としている。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)