キーコーヒーはなぜプレミアム緑茶ティーバッグ市場に参入したのか? 京都・宇治の老舗製茶問屋「堀田勝太郎商店」とタッグ

 キーコーヒーは4月1日、堀田勝太郎商店の第1弾商品「堀田勝太郎 古都の味わい煎茶ティーバッグ」を新発売してプレミアム緑茶ティーバッグ市場に参入した。

 キーコーヒーがかねてから取り組んでいる喫茶文化と喫茶店の応援が目的。

 標榜している「珈琲とKISSAのサステナブルカンパニー」のメッセージでは、日本の喫茶文化を外国人にも発信していく想いを込めてあえて「KISSA」と表現し、一方、「珈琲」には真剣にコーヒーと向き合いたいという想いを込めている。

 緑茶市場の参入にあたり白羽の矢が立ったのは、京都・宇治で天保年間に創業した約170年の歴史を持つ老舗製茶問屋「株式会社堀田勝太郎商店」。

 

堀田勝太郎商店 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
堀田勝太郎商店

 堀田勝太郎商店は、有名茶舗などに製茶を卸す事業をメインとしているため、一般生活者には直接的な接点は少ない企業だが、業界では知る人ぞ知る存在となっている。

 強みは、合組(ごうぐみ)と呼ばれるブレンド技術と独自の茶葉調達網にある。

 堀田勝太郎商店によると、茶葉調達は、良品質の茶葉を求めて数多くの生産地を飛び回り、京都・宇治を主体に全国の茶葉生産農家と契約して直接仕入れることで流通経路を確保。

 一方、京都府指定入札業者として、公に売買される茶葉だけでなく良い茶葉があれば柔軟に仕入れることで幅広い商品開発を可能にしているという。

パッケージでも紹介される日本一の茶師で堀田勝太郎商店の特別顧問でもある森田治秀氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
パッケージでも紹介される日本一の茶師で堀田勝太郎商店の特別顧問でもある森田治秀氏

 製茶工場には、厳格なHACCP基準にも対応した衛生的な製造ラインを設備。ここで調達した原料を選別・焙煎・合組などの工程を経て袋詰めにして製品を出荷する。石臼や粉砕機も設備し抹茶の製造にも対応している。

 日本一の茶師で堀田勝太郎商店の特別顧問でもある森田治秀氏が商品の監修を行っているのも堀田勝太郎商店の強みとなる。

 このような長い歴史と品質へのこだわりに着目したキーコーヒーは、堀田勝太郎商店と業務提携契約に向けた交渉と製品開発を同時に進め、今年2月27日に業務提携契約を締結した。

 製品化にあたっては、拡大している緑茶ティーバッグ市場に注目した。
 富士経済(2022年食品マーケティング便覧No.4)によると、緑茶ティーバッグ市場は2021年、10年比で約166%増と大きく伸長。その市場規模は約290億円となり、紅茶市場全体の約280億円(2021年)を超える規模となっており「今後さらなる伸長が期待できるカテゴリー」とみている。

緑茶ティーバッグ市場 出典:富士経済2022年 食品マーケティング便覧No.4より※金額はメーカー出荷ベース - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
緑茶ティーバッグ市場 出典:富士経済2022年 食品マーケティング便覧No.4より※金額はメーカー出荷ベース

 第1弾商品の「堀田勝太郎 古都の味わい煎茶ティーバッグ」は16袋入り・参考店頭価格税込969円の仕様で、緑茶ティーバッグ市場のプレミアムゾーンを狙う。

 その味わいについては「上品な苦み・渋みとほのかな甘み、香ばしく、さわやかで落ち着く香り立ちと宇治抹茶由来の鮮やかな緑色の水色が特徴で、抽出温度を気にすることなく、様々な温度帯で楽しむことができる。水出しにも適している」と胸を張る。

 ティーバッグは、抽出に適した三角ティーバッグを使用。

 販路は、様々なカテゴリーで高品質商品を多く取り揃えるスーパーをメインに想定。
 「商品を通じて、“茶を喫する”ことの魅力を伝えていくほか、堀田勝太郎商店様の認知も広めていきたい。今後は、第2弾以降の商品を出していくとともに、業務用での展開も検討していきたい」と意欲をのぞかせる。

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