AGF社員が徳之島高校でコーヒー教室 徳之島コーヒーを産業として次世代へつなげるための支援が目的

 味の素AGFは、2017年にスタートした徳之島コーヒー生産支援プロジェクトを継続しており、鹿児島県・徳之島で栽培されるコーヒーの生産を支援していくとともに、徳之島コーヒーを産業として次世代へつなげるための活動にも取り組んでいく。

 その活動の一環として2022年12月には鹿児島県立徳之島高等学校の生徒に向けてAGF社員がコーヒー教室を実施した。

 徳之島高校の生徒は、かねてからコーヒーの木の育苗や苗植え、コーヒー豆の収穫などで徳之島コーヒー生産支援プロジェクトをサポートしている。

 コーヒー教室は、生徒がコーヒーの魅力を実感し、徳之島でのコーヒー栽培への価値興味喚起を目的に実施された。

 「ワークショップや試食を通じ、地元徳之島で育てられた農産物を使用することで、どのように商品や店舗でのメニューになり生活者の皆さんに提供されるのか、生徒が自ら想像し、生まれ育った島でコーヒーなどの栽培が行われていることの貴重な価値や魅力を理解いただく機会を目指した」(AGF)。

講師役をつとめる講師役をつとめる、社内資格「AGFコーヒー検定」上級プログラムの社員 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
講師役をつとめる講師役をつとめる、社内資格「AGFコーヒー検定」上級プログラムの社員

 講師は、社内資格である「AGFコーヒー検定」の上級プログラムを受講する社員が務めた。

 クイズを交えながらコーヒーが出来る過程を伝達。焙煎・グラインド・抽出したコーヒーを淹れて飲む体験型授業に加えて、徳之島コーヒーを身近に感じられるように、教室で学んだコーヒーの知識と徳之島の魅力を掛け合わせた店舗開発を考えるワークショップも実施した。

 そのほか、社員が徳之島の特産品である島バナナと黒糖を使ったデザートメニュー「徳之島黒糖バナナラテ」と「黒糖パンケーキ」を実演して生徒に振る舞った。

 授業終了後、参加生徒からは「コーヒーは人の好みに合わせて色々な楽しみ方があると理解できた」「徳之島のコーヒーは、苗植えから携わっているので、今後そのおいしさが伝わって行くと嬉しい」などの感想が寄せられた。

ワークショップの様子 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ワークショップの様子

 一方、参加社員からも「生徒の方々がコーヒーを淹れて楽しむ様子を見て、改めてコーヒーの素晴らしさを実感できた」「高校生がコーヒーに興味を持ち、授業を楽しんでくれたことに安心するとともに逆に島の魅力を教わり自身も学ばせていただいた」との声が聞かれ社員の学びにもつながったとみられる。

 コーヒー教室の開催に加えて、社員は徳之島コーヒー生産者会の産地研修に参加。
 「生産者会の方々にお会いしコーヒーがより身近になった」「お客様と生産者をつなぐことができるのはメーカーである我々でありその役割を強く感じた」という。

 今後については「徳之島の未来を担う生徒の皆さんにコーヒーの魅力を感じていただくことができた。また生産者会の皆さんのほかにも、自治体の方々にも観覧いただき、プロジェクトの認知や活動への理解を拡げることができた。今回の取組みの様に、徳之島の関係する方々への理解や協力を得ながら、次世代につながる事業に発展できるよう、活動をさらに充実させて行きたい」と意欲をのぞかせる。

徳之島コーヒー生産者会の産地研修に参加するAGF社員 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
徳之島コーヒー生産者会の産地研修に参加するAGF社員

 徳之島コーヒー生産支援プロジェクトは、徳之島でのコーヒー生産や生産農家をあらゆる角度から支援するため、17年夏に伊仙町、徳之島コーヒー生産者会、味の素AGF社、丸紅の4者が契約締結して始動したもので、台風被害や土壌改善、精選機など設備の不足などの課題を解決しながら、徳之島産コーヒーの生産を支援する活動をしている。

 なお「AGFコーヒー検定」は14年に開始した社内資格で、初級・中級・上級の3つのコースが設けられ、中級試験後エントリーした中から選抜された10人ほどの社員が上級者向けプログラムを受講する。

 社員が自分自身の言葉でコーヒーの価値を語り、社内外からのコーヒーに関する相談や問合せにも応えられる人材の育成を目的としている。

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