障がい者の絵をデザイン化 レトルトカレーの新商品発売 ベル食品工業

SDGs視点での活動を積極的に事業に取り入れているベル食品工業は、今春の新商品で障がい者が同社の「ベルカレー」を食べて感じた絵をパッケージにデザイン化したレトルトカレー3品を新発売した。合わせて2月15日から21日、大阪市の百貨店「なんばマルイ」で開催された「サステナブルDays」に出店し、同商品の紹介と販売を行い認知拡大を図った。

同社のベルカレーシリーズは今春の新商品あわせて9品を展開。環境配慮の仕様で、包材はFSC森林認証紙を使用し、電子レンジ対応なので、湯せん加熱に比べてCO2排出量が1食当たり67g削減(大学教授監修)できる。

障がい者のデザインは、障がい者アートのサブスクリプションサービスを展開する「Chaledo(チャレド)」に依頼。ベルカレーを食べて感じた絵30枚を、ベル食品工業がすべて買い取ることで、障がい者の自立と就労を支援する仕組みになっている。

今回の新商品は、30枚のうち、3枚を使用した。それぞれの作者の思いと作品名、カレーの味は、カレーを見たときの美味しさを伝えたいとした「作品名=カレーのうまみ」がバターチキンカレー。温かみのある色とジリジリピリピリした感じを絵にした「ジリジリ」がフォンドボーカレー。お父さんが作ってくれるあたたかさがこもったカレーを表現した「はるかなうまみ」がフルーティーポークカレー。同社は今後、残りの絵のデザイン化も検討する。

中井威社長は「当社のベルカレーはまだ知名度は低いが、味には自信がある。障がい者の方々が思いを込めて描いた絵を、多くの方に認知いただき、自立と就労を支援していきたい」と思いを語った。

また、同社は、売上の一部を社会福祉協議会を通じて子ども食堂へ寄付する「子ども食堂カレー」も新発売している。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)