サントリー食品インターナショナルの2022年12月期連結業績は、売上収益が前年比14.3%増の1兆4504円、営業利益が17.8%増の1397億円となり3年連続の増収増益、過去最高の売上収益と営業利益を達成した。
需要回復をいち早く捉えてコアブランドに活動を集中した結果、主要市場でシェアを拡大。利益面では、コスト影響を受ける中、売上収益の伸長とコストマネジメントの徹底で利益への影響を吸収した。
昨年は、ベトナムとフランスがそれぞれ初めて売上収益1000億円を達成するなど需要回復ペースの早かった海外セグメントが牽引。
セグメント利益は、日本が原材料市況の悪化と円安の影響で減益となる一方、海外は現地通貨ベースで増益となった。
海外の好調要因について、13日決算説明会に臨んだ齋藤和弘社長は、海外の力強い需要回復とそれを先取りすべく迅速な営業・マーケティング活動を行ってきたことを挙げる。
「日本以外の国ではマスクを着けている人が少なく行動の自由度が非常に高く、人が動くと当然のことながら需要が伸びる。コストインパクトは大きいが、各国で1年間に2回ないしは3回と価格改定を複数回行いながらも、プライスパック(特売)やマーチャンダイジングなどを手を替え品を替え行ってきたことが奏功した」と説明する。
スピーディーな対応も奏功したという。
「当社は比較的準備が早く、お陰様で多くの国でシェアをとることができた。もともと需要が強い中で、競合さんが動かない厳しい時期に全て計画していたのがポイントだったと思う」と振り返る。