青汁40周年でブランド刷新 加齢に寄り添う新サービスも キューサイが新戦略

キューサイは9月15日、新事業戦略を発表した。10月1日から、自社のミッションとして掲げる「ウェルエイジング」を軸に、ケール青汁「THE KALE」(ザ・ケール)のリブランディングや新規化粧品ブランドの立ち上げ、エイジングと向き合う新サービスの提供などを進める。

同社では、人々が年齢を重ねることを前向きに捉え、心豊かに生きることを大切に自分らしく過ごす生き方を「ウェルエイジング」と定義し、5月からコーポレートスローガンを「人生初を、いつまでも。」に刷新した。10月1日からは自社初となるコーポレートブランドCMを放映。CMでは「茶道」「小料理屋の女将さん」「サーフィン」を人生で初めて体験した老若男女に密着し、心身ともに健康で幸せであれば年齢を問わずちょっとした遊び心でワクワクできるというメッセージを訴えかけた。

新パッケージの「THE KALE」(キューサイ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
新パッケージの「THE KALE」(キューサイ)

製品群ではケール青汁の発売40周年を機に、「THE KALE」シリーズを新パッケージで売り出す。ケール本来の魅力を感じてもらえるようシンプルな意匠にし、パッケージ表面の中央に自社農場で育てたケールをあしらった。若年層から高齢者まで幅広い年代になじむように訴求するとともに、ケールの存在感を与えるデザインに仕上げている。

新たなビューティーブランドとして「QetA」(キュエッタ)も立ち上げる。「キレイをアップデートする」をテーマに展開。好奇心を刺激する化粧品ブランドとして顧客の“人生初”に寄り添いながらニーズに応える。

一方、「ウェルエイジング」を支えるためのサービス開発にも着手。AIテック企業、ヘルステック企業、サイエンティフィックアドバイザーとともにコンソーシアムを組織し、『はかる』(測定する)、『わかる』(状態を理解する)、『かわる』(結果を活用する)をテーマとしたサービスの提供につなげる。コンソーシアムでは人々の心身をトータルでサポートし、毎日を豊かに過ごせる新たなプラットフォームを構築。同社では、人々が健康を維持する上で恒常性バランスの重要性に着目しており、この状態を可視化し加齢のペースをコントロールできるような仕組みを作る。

佐伯澄社長は都内で開かれた発表会で「調査の結果、現時点でウェルエイジングに魅力を感じる人は45%ほど存在することが分かった。これをもとに推定すると、ウェルエイジングにかけるお金は1人当たり年間13万3千円に上り、7千400億円の潜在市場があると見込んでいる。当社では年齢を重ねることを前向きに捉えてもらえるようなサポートを提供し、25年度には300億円の売上高を達成したい」と意気込みをみせた。