明治は、同社東陽町ビル内に業務用食品の開発・提案拠点と位置付ける「明治アプリケーションセンター」を開設した。乳、カカオ、たんぱく素材に加え、糖類や機能性素材、ナッツ、野菜などの業務用食品に関する技術・知見を最大限に活用。業務用食品の提案領域を拡大することで、洋菓子、外食業態や食品加工メーカーへの取り組みを強化する。
同社の2021年度業務用食品売上高は658億円。前年比では二ケタ成長しているが、「当社の業務用食品事業はフレッシュクリームやバターを強みにしているが、国内の大手食品企業と比較すると業務用比率はまだまだ低い。現在の市場シェアを考えると、業務用市場での伸びしろは大きいとみている。海外への商品展開も視野に入れながら、新たにカカオ、チーズ、ヨーグルトを事業の柱に育てることで、業務用事業を当社事業の中核とすべく拡大していく。『明治アプリケーションセンター』を起点としたソリューション提案など拡大に向けた体制を強固にし、2026年度には880億円、2030年度には約1千300億円を目指す」(松田克也社長)考え。
同社はこれまで、テストキッチンで業務用食品を活用したレシピ、メニュー提案をしてきたが、業務用食品の取り扱いが特に拡大している食品加工メーカーへのアプリケーション(ユーザーに業務用食品を活用したレシピ、メニューとその関連する市場データなどの情報を合わせて提案すること)を活用した提案力を強化することで、業務用食品事業の拡大につなげていく。
センター内には、プレゼンテーションスペースを設置。作業スペースの拡大、業務用ユーザーの生産ラインに準ずる設備の導入などにより、迅速なアプリケーション開発・提案の実現を図った。
同社グループの研究所「明治イノベーションセンター」やグループ各社、社外ネットワークとも連携。オープンイノベーションのハブとして機能させる。