味の素社東京支社は5月31日、神奈川県が推進している「未病改善」の取り組みに関する連携協定を結び、その締結式を神奈川県庁で行った。同社東京支社は、地域の「食と健康」の課題解決を目指し、栄養バランスの良い食事を支援しており、神奈川県が推進している「未病改善」の取り組みに賛同し、両者の連携により県民の健康寿命延伸に向けた「食と健康の課題解決」の施策を実施。具体的には、県内量販店などでバランスの良い食事を通じた未病改善を実践するためのオリジナルメニュー提案や、“がんばる人のチカラになる”独自の栄養プログラム「勝ち飯」の知見を生かした小学生向けのオンライン授業など「食」の視点から神奈川県の活動をサポートする。
連携協定締結式では、黒岩祐治神奈川県知事と寺本博之味の素執行理事東京支社長が協定書に署名し、意見交換を行った。この中で黒岩知事は「コロナとの闘いが続く中で、デルタ株は生活習慣病を患っている人の方が重症化しやすいことが分かり、改めて未病改善が大事であることを痛感した。今回、味の素さんにはオリジナル施策や県内小学校での「勝ち飯」出前事業も実施してもらう。あらゆる世代において食を通して未病改善することは非常に重要なことであり、未病改善キャラクターのミビョーマンを使ってもらいながら未病改善を支援してほしい」と語った。
また、寺本支社長は「神奈川県とは、これまで未病サミットへの協賛や、アミノインデックスを未病ブランドに継続的に認定していただいている。今回、神奈川県民992万人の健康寿命の延伸という大きな目標に向け、スーパーにおいて未病改善を目指し、キャラクターの「ミビョーマン」を印刷したメニューリーフレットを配布する」と述べた。
リーフレットには、味の素製品を使った「なすとほうれん草のナポリタン風炒め」「豚肉と野菜の炒め煮」「ほうれん草とえびの中華炒め」「小松菜と豚肉の春雨スープ」など栄養バランスの良いメニューを年2回提案。これを6月中旬から10月まで県内スーパーのスズキヤ(11店舗)、三和(46店舗)、相鉄ローゼン(48店舗)で配布するほか、店内POPや味の素HPでも紹介する。
この取り組みについて、寺本支社長は「スーパーでリーフレットを配布することでスーパーでの店頭提案力も上がっている。スーパーでは価格ではなく、情報提供を重視しており、リーフレットは高く評価してもらっている」とし、黒岩知事は「県では広域行政を担っているが、なかなか県民一人一人まで考えが届かない。スーパーを通して自宅での料理が未病改善につながることは非常に大事なことだ」と意見を述べた。
また、小・中学生を対象にした食・栄養をテーマとしたオンライン出前授業も行い、栄養バランスの良い食事の大切さを知ってもらう。児童や父兄に給食や家庭での食事を通してバランスの良い食事をすることが未病改善につながることを訴求するもので、9月から行う出前授業の募集を開始した。