国分グループの国分関信越(前原康宏社長)はこのほど、さいたま市内で22年度方針説明会を開き、仕入先メーカー162社(食品77、酒類40、菓子9、低温36)、計162人が参加した。
同社の21年度業績は売上高1千641億円(前年比12.1%増)、経常利益12億6千200万円(同13.9%増)の増収増益で着地。カテゴリー別売上高構成比は食品52.1%、酒類32.1%、チルド冷凍11%、その他4.8%。主なチャネル別構成比はスーパー46.5%、ドラッグストア33.1%。
前原社長は前期を振り返り、「国分グループの第11次長計初年度として、食品流通の維持を最優先に、卸事業の生産性向上と事業領域の拡大を推進。関信越エリアの低温事業を統合し、地域密着企業としての商品発掘・開発を進め、共創圏構築に向けた取り組みや、物流効率化、収益管理システムによる単品収益改善が成果を上げた」と語った。
22年度の基本方針では、エリア長計ビジョンである「地元企業の成長と生活者の豊かで健康で楽しい食生活を支援する『エリア共創圏№1企業』」を目指し、地域ビジネスモデルの確立に向けた取り組みを推進する。
前原社長は「103年の歴史と14社の企業統合で発足した国分関信越の伝統と誇りを受け継ぎ、社員一人ひとりが働きがいと幸せ、夢と目標を実現できる企業として、新たな顧客の創造とイノベーションを展開し、新たな売上と付加価値を創り、さらなる地域密着の深耕を図り、社会インフラとして持続可能な企業体質の構築を図る」と語った。
具体的な取り組みでは、得意先の差別化戦略につながるPB・留め型商品の開発、オリジナル・地域密着商品の拡大、物流の見直し、自社倉庫を活用したコト売り・役務収益の獲得強化、将来に向けた物流再配置(友好卸と協働で最適物流ネットワークの構築)、共創圏の構築(物流・システムの共同利用など地域卸との協業推進、エリア内の行政・大学との産学連携)、常温・低温一体となったフルライン機能・体制の強化を進める方針を披露した。
組織再編では、昨年7月に関信越エリアの低温事業を統合。低温フレッシュ・デリカ事業部を新設。3月から第一支社の栃木・茨城・広域支店をそれぞれ第一支店、第二支店、北関東支店に変更。主要得意先の強化と効率的な戦略推進に向けて、業態対応とエリア対応をより明確にした。なお、22年度の定量目標は経常利益15億円(18.9%増)を計画する。