「お~いお茶 濃い茶」が31ヶ月連続で伸長している一番の理由  若年男性と女性全般の新規ユーザーがリピート傾向

 伊藤園の「お~いお茶 濃い茶」が今年3月末時点で販売数量31ヶ月連続伸長を記録した。

 同商品は、緑茶の主要成分であるカテキンがインフルエンザ対策としてテレビ番組に取り上げられたことを契機に18年末頃から上昇基調にあり、これに拍車をかけたのが機能性表示食品としての打ち出しであった。

 19年にガレート型カテキンの働きで体脂肪を減らす機能があることが報告されている機能性表示食品へと刷新して以降、勢いを加速。新規ユーザーを獲得しながら毎月前年を上回って推移している。

 取材に応じた安田哲也緑茶ブランドグループマネジャーは「もともとのメインユーザーは40、50代男性だが、特に昨年は30代以下の男性と全世代の女性層が増えて『濃い茶』の成長を牽引した」と語る。

 新規ユーザーの中でもリピートの傾向が見られ、その一番の要因に、渋みとともに感じられる「おいしさ」が挙げる。
 「伸びている一番の理由はおいしさにある。ガレート型カテキンを多く含み、“せっかく飲むのであればカラダによいもの”というニーズに対応しており、飲み終わったあとに苦みが口に残りすぎると恐らく続かない」との見方を示す。

 直近では同コンセプトの競合商品が攻勢を強めるが「当社の週販や配荷は落ちておらず、ほとんど影響を受けていない」という。

 新たな取り組みとしては、3月14日発売の「お~いお茶 緑茶」(本体)「同 ほうじ茶」「同 玄米茶」とともに「濃い茶」の525mlを600mlに増量して価格据え置きで3月1日に発売開始した。

 コンビニでは従来から600mlを展開していたが、今回、この展開を量販店やドラッグストアなど全業態へ拡大。これにより主に女性層の獲得強化を図る。

 「『健康ミネラルむぎ茶』や他社商品の動きをみていると増量する度に女性のお客様が増えている。600mlは“女性には多すぎて飲み切れない”と思われがちだが、実は逆で、増量したほうが女性のお客様の手に取られる確率が上がる」と語る。

 コンビニでは主に男性層が量を求めて600mlを購入する傾向にあるのに対し、量販店では主に女性層が1日かけて飲み切る量としてコスパ重視で購入される傾向にあるという。

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