イオン「そよら上飯田」開業 Vチューバ―が非接触で接客

イオンリテール東海カンパニーは4月7日、東海エリアで初の都市型ショッピングセンター「イオンそよら上飯田」を名古屋市北区に建て替えオープンした。核店舗のイオンスタイル上飯田をはじめ、飲食店など16の専門店が軒を連ねる。日常の買い物で利用してもらうためコンパクトな店作りを進めた。

同店は、名古屋都心部まで約20分と交通の利便性が高いものの、近隣には「ナゴヤドーム前」「モゾワンダーシティ」「ナゴヤノリタケ」の3つの大型店に囲まれた立地。週末に賑わう3店舗に対し、旧「上飯田」は周辺に公営住宅があり平日の朝からシニア層の利用が多い店舗だった。さらに最近は、緑豊かな環境と医療機関の充実からファミリー層、単身者に人気の高い地域になっており、小商圏に対応した「そよら」ブランドでのリニューアルを行った。

3月31日から4月6日までのソフトオープンでは、近隣住民ら4万人が来店。他店舗では8割が女性の利用者だが、新店では利用者の半数が男性。さらに午前から昼過ぎにかけて高齢者の利用が多い一方、夕方には30~40代の利用者が目立った。

核店舗のイオンスタイルでは、簡単、便利、健康をテーマに毎日でも買い物しやすい店舗作りを目指した。

Vチューバー「このてん」が接客(イオンそよら上飯田) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
Vチューバー「このてん」が接客(イオンそよら上飯田)

惣菜コーナーでは、東海カンパニーで初の取り組みも。デジタルサイネージを活用し、Vチューバーのキャラクター「このてん」が画面で動き、マイクとカメラを通して来店客にリアルタイムで受け答えしながら非接触で接客する手法を試験的に導入した。

このほか、2階のテラス部分にはイベントスペースを用意し、旧店で人気だった毎朝のラジオ体操、コンサート、健康に関するセミナーやワークショップなどをほぼ毎日実施していく。

この日のオープニングセレモニーでは、同社の井出武美社長や東海カンパニーの石川康明支社長、穂苅秀彦店長らが出席。井出社長は「東海エリアでは初の都市型ショッピングセンター。地域の要望をもらいながら改善していく。また、この形を全国でも作っていきたい」とあいさつ。

また、石河支社長は「暮らしの利便性を高めるコンパクトなまちの生活拠点として、時短での買い物とイベントスペースなどで時間消費が両立できる2つの時間価値を提供していきたい」と話している。

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