ローソン、中国事業を強化 25年に1万店計画 出足は上海市のロックダウンで「非常に難しい状態」

 ローソンの竹増貞信社長は11日、決算発表会に臨み2025年に向けて策定した中期経営ビジョン「Challenge 2025」の成長ドライバーの1つに海外事業を挙げ「海外はまさに大成長期を迎えている」と述べ、中国事業を中心に強化していく考えを明らかにした。

 中国本土の店舗数は昨年、4000店舗を突破し、中国本土における日系コンビニの中で最大の店舗数を展開している。黒字化を果たし、今期(2月期)は営業利益で前期比5億円増となる26億円を計画。店舗数は累計6000店舗を目指し「25年の1万店舗に向けて拡大していく」。

 さらなる事業拡大に向けて、ソブリンリスク(国家への信用リスク)の回避も検討する。

 「現在、中国事業は100%ローソン(の資本)で事業展開している。もう一段の成長を遂げてマチに根を張っていくために資本政策についても多岐に考えていく。1つは資本提携でパートナーを入れる。あるいはIPOでマーケットをパートナーにしていく。このような考え方でより安定した成長を中国事業で果たしていきたい」と語った。

 出足の状況は、新型コロナウイルス感染拡大で上海市がロックダウン(都市封鎖)していることでPBの製造ベンダーが停止しているほか物流面で影響を受けているとした。

 「病院内の店舗では泊り込んでクルーさんに頑張っていただいている。上海地区については、7~8割の店舗がクローズし社員も自宅待機している。北京、瀋陽、大連、重慶、成都、武漢、深センでも一部弾力的にロックダウンが発生して非常に難しい状態でオペレーションしている」と説明した。

 海外事業はそのほか、東南アジア(タイ・インドネシア・フィリピン)とハワイで累計400店を目指していく。