外食の売上げを底支え UCCが業務用展示商談会 コーヒーは濃縮や物販に新たな可能性

UCCグループで業務用サービス事業を展開するUCCコーヒープロフェッショナルは大阪・名古屋・東京・札幌の4会場で業務用展示商談会「UCC Smile Festa2022」を順次開催し、コロナで落ち込む外食の売上を底支えする提案を盛りだくさんに行っている。

3月29日、東京会場で冒頭あいさつした川久保則志社長は、多くの顧客と接してきた肌感覚から「コロナ前の19年の売上に戻ることはないにせよ、徐々にマーケットが戻りつつあるというのはお話をしていて本当によく分かる」と期待感を示す。

今回の商談会では、コロナ禍で他社情報や業界情報が得られにくい環境下で感謝の声が多く寄せられたという。

「メーカーさまや外食さまも新しいメニューや商材をとにかく知識として欲しがっている」とし商談会ではこのようなさまざまなニーズに対応。

「ラルゴ(Largo)」の本格コーヒーを紹介する橋本樹一郎常務(UCCホールディングス) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「ラルゴ(Largo)」の本格コーヒーを紹介する橋本樹一郎常務(UCCホールディングス)

「Co-Creation 新たな価値を『共』に『創』る」をテーマに掲げ、今後流行が予想されるワードを50個ピックアップし、それらに沿った9つのトレンドコーナーを用意している。テーマに掲げられる新たな価値について、橋本樹一郎常務取締役は「今年、主にお伝えしたいのは物販のご提案。売上=客数×客単価の公式だけでは19年には戻らない現実があり、そこを少しでも埋めるために物販のプラスαでの売上UPをわれわれも提案していく」と説明する。

物販の提案は、9つのトレンドコーナーの中の「モノのコト売り」コーナーに該当し、ここでは濃縮コーヒーの利便性・汎用性の提案やドリップコーヒーの物販をメーンに提案している。

濃縮コーヒーは「カフィテスコーヒー」を推奨。マシンに設置した場合、コーヒーカスが出ないため手入れの負担が軽減され、また高濃縮コーヒーのため極少量の使用で濃厚なコーヒーの提供が可能となる。このような利便性に加えて汎用性も訴求ポイントで、パン・ケーキ・和菓子などに練り込むことも提案。会場では「カフィテスコーヒー」を使用したソフトクリームを実演。

濃縮コーヒーの「カフィテスコーヒー」㊧(UCC上島珈琲) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
濃縮コーヒーの「カフィテスコーヒー」㊧(UCC上島珈琲)

物販では、生産地限定のプレミアムコーヒーを使ったドリップコーヒーのOEM生産を提案。有名ホテルやレストランなどが自社ブランドを冠にしたドリップコーヒーをECなどで販売することでプラスαの収入源とする提案となる。

そのほか引き合いの強いものとしては、本格コーヒーとプラントベースフードを挙げる。

コーヒーについては「お家で飲まれる方が増えインスタントコーヒーよりもレギュラーコーヒーが伸びているということは、外のコーヒーはそれ以上においしくて楽しいものでなければならない」の考えのもと、業務用ブランド「ラルゴ(Largo)」を使ったアレンジメニューなどを披露している。なお同社は展示商談会の専用サイトを開設し来場が困難な顧客にも対応している。