「焼肉の和民」全品390円以下に 史上最大の値下げ 原点回帰で客数倍増へ

ワタミは3月29日、新戦略として基幹ブランド「焼肉の和民」での商品価格を全商品390円以下で提供すると発表した。メニューをこれまでの149アイテムから68アイテムに絞り、1番人気の「ワタミカルビ」は20g増量、店舗で手切り仕込みするこだわりの「角切りハラミ」(550円)や180gのボリュームで人気の「和民の盛岡冷麺」(690円)もすべて税抜390円とするなど過去最大の値下げ実施となる。

同社では緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を受け、駅前に多く店舗を構える「焼肉の和民」や居酒屋事業では休業を余儀なくされ業績が大きく低迷。同措置解除後も午後8~9時以降の客数は戻らず、コロナ前70%という目標数値に届かない状況が続いている。

原材料・原油価格などの高騰や世界的にインフレ傾向の中、代表取締役会長兼社長の渡邉美樹氏は「危機的状況の中、座して死を待つわけにはいかない」と大幅な値下げに踏み切った。

配膳ロボットなどシステム機器導入による生産性の向上や、牛の飼育・加工・販売までを自社で行う「カミチクグループ」との業務提携により安定した仕入れを構築したことに加え、値下げにより客数増が見込め利益額を上げる考え。

今回の値下げに伴い客単価は25%減(2千500円)となる予測だが、「安くて美味しい」ワタミの原点回帰で客数を上げ、駅前の活性化を図る。また、26年までに現在9店舗の「かみむら」と26店舗の「焼肉の和民」を計200店舗の出店を計画している。今後の状況次第では居酒屋事業の業態転換も検討するとした。