パスタ輸入量に回復の兆し 市場底上げ進むもウクライナ情勢の影

日本パスタ協会ではパスタ22年の国内供給量を発表し、1月は2万1千253t(前年同月比0.8%減)となった。うち輸入量は1万277t(3.6%増)。内訳はロングが9千390t(4.8%増)、ショートが850t(9.3%減)、卵入りが37t(19.4%増)だった。

国別ではイタリア産と米国産が前年同月比で2割近く減った一方、前年は3割ほど減少していたトルコ産が約5割増加。輸入パスタは年間を通じて需要の揺り戻しの影響を受け昨年7月以降は前年割れが続いていたが、ここにきて一定の在庫解消が進んだものとみられる。

国産は1万1千18t(4.4%減)。内訳はロングが8千833t(6.2%減)、ショートが2千184t(3.6%増)。用途別では家庭用が58.6%、業務用が41.4%だった。

国内パスタメーカー各社は輸入小麦の政府売渡価格の引き上げなどを受け、今年2月に年度内2回目となる価格改定を実施。これまでの原料値上げの影響は大手製粉企業では数百億円規模に及ぶとみられる。さらに今4月期の麦価も17.3%引き上げられたため、以降も小麦粉や加工品については値上げせざるをえない状況が続いている。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は穀物相場にも影響する。米農務省は、21~22年度の小麦輸出量について、世界トップのロシアと5位のウクライナともに減少の見通しを発表した。

日本では主に米、加、豪の5銘柄を国家貿易で輸入しており、供給に関して当面は直接的な影響を受けることはないと考えられる。しかしながら戦闘が長期化し両国の小麦輸出量が減れば、価格上昇に拍車がかかる。輪をかけて1ドル120円台と円安も進んでいる。先行きの不透明感は強まる一方だ。