熊本地震の炊き出し活動でビールづくり志す 甘夏や阿蘇山の伏流水とりいれたクラフトビール開発 ダイヤモンドブルーイング

 クラフトビールの製造販売や飲食事業を展開するダイヤモンドブルーイング(熊本市、鍛島勇作社長)は4月、オリジナルクラフトビール「YAMAYODARE -Pale Ale-」(330ml)を発売する。

 同商品の発売により農業振興や地域振興につなげるのが狙い。

 取材に応じた鍛島勇作社長は「“ビールは農業だ”の考えのもと、熊本県の豊かな農産物や海産物を使ったビール作りで農業振興や地域振興につなげたい。また、熊本大学などとの産学官共同プロジェクトでは、ビール作りの決め手となる熊本オリジナルの酵母研究も進めている。日本で一番、世界でクラフトビールを売る会社を目指したい」と意欲をのぞかせる。

 「YAMAYODARE -Pale Ale-」は、大麦麦芽やホップのほか、副原料として熊本県水俣市の地元農家が収穫した甘夏を使用、軽めの飲み口で甘夏の甘みがほのかに感じられるビールに仕上げている。

 水は、天然のミネラル成分を豊富に含む阿蘇山の伏流水を使用し、製品名YAMAYODARE(やまよだれ)は、阿蘇山からの“水”、美味しそうの“よだれ”をイメージして命名した。

 同社は2012年、世界のクラフトビールを取りそろえたビア・レストラン事業として創業した。
 その後2016年に熊本地震が発生、避難所で炊き出し活動を展開する中で「提供したビールに多くの被災者の方々が感激してくれたことに突き動かされ、ビール作りを志すようになった」。

 2018年には醸造タンク3基をレストランに併設。これまで独自開発したクラフトビールは80種以上におよび、国内だけでなくイタリアやフランスなど海外輸出も開始している。 

 今後は、缶製造ラインを持つ自社醸造工場の建設も予定しており、その生産能力は年間515万本(350ml缶換算)とクラフトビール業界ではトップクラスとなる見通しで、さらなる事業展開が期待される。

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