食肉加工業界でも、SDGsに向けた取り組みがまた一歩進みそうだ。日本食肉加工協会と日本ハム・ソーセージ工業協同組合では、ソーセージの包装に使われる「巾着袋」と呼ばれるパッケージの見直しに着手した。両団体が設けた「SDGs推進包装形態検討会」で議論を進める。
スーパーのソーセージ売場では、巾着袋を2個セットにしたバンドル販売が主流。1個売りよりもお買い得感があり、上部を巾着状にしばったパッケージは見栄えが良いこともあって、80年代から定着が進んだ。
ただ巾着状にするために、余分なプラスチックを使っているのが現状。持続的な製造の観点から、業界全体で包装形態の見直しを行うことにした。
両団体では「これまでステークホルダーの皆さまと培ってきたソーセージ流通消費のステータスを大切にしつつも、強い決意のもと業界一体となって新たな包装形態に取り組む。実施にあたっては流通サイドのご理解も得て、ナショナルブランド商品はもとよりプライベートブランド商品についても、一体的にSDGs対応を進める」としている。
これで包材が15~30%削減されることにともない商品体積も減少することから、輸送に関わる負荷も1割程度の軽減が期待されるという。
この形態の元祖である日本ハム「シャウエッセン」、伊藤ハム「グランドアルトバイエルン」なども2月1日から順次、環境配慮型のパッケージに変更することが発表されたばかり。
これに追随する動きが増えることで、4月末までには多くのメーカーが新たな包装に切り替えると両団体ではみている。