ダイドーグループホールディングスは21日の新年度から、5か年の「中期経営計画2026」を新たに始動。2030年までの長期計画で成長ステージに位置付ける第二ステージに当たり、髙松富也社長は「国内飲料事業(自販機ビジネス)の再成長が一番の柱」とし、まずやらなければならないこととして「稼ぐ力」の強化を挙げた。目標達成の各指標(KPI)を、従来の営業利益率からROICに変更、14日に髙松社長がオンラインで発表した。また同日、連結子会社のダイドードリンコは、脱炭素社会貢献に向けた「CO2排出削減目標」を策定した。
新中計は三つの基本方針「国内飲料事業再成長」「海外事業戦略再構築」「非飲料領域の強化・育成」を推進し、5か年の経営指標は、売上高成長率(年平均成長率)プラス3%、連結営業利益率4%、連結ROIC6%。
国内飲料事業再成長は、主力の自販機ビジネスモデルのさらなる進化を前中計から継続させる。
具体的には①インサイドセールス(オンライン営業専門チーム)活用によるさらなる営業力強化と、自販機台数拡大、②スマートオペレーション体制(自販機のオンライン化など)の早期完了による収益構造の変革が主な柱で、「自販機市場での確固たる優位性を確立」(髙松社長)させ、26年度のKPI(21年度比)は、稼働自販機台数5.5%増、1台当たり売上高8%増、1人(直販オペレーション担当者)当たり売上高20%増を目指す。
海外事業は、「ダイドーは健康ブランドを想起するグローバルブランド育成に努めていく」(同)ことで、トルコ事業、中国事業を成長させていく。ミネラルウォーターを中心としたトルコ事業の国外売上比率は21年度の9%から26年度は28%を目指す。
また、髙松社長は「将来の持続的成長には、飲料事業以外の柱が重要」とし、サプリメント通販、医薬品関連事業、ドライゼリーなどの食品事業それぞれのさらなる強化を図る。