コロナ禍で発酵食品のこうじ甘酒が再注目されている。コロナ感染の長期化で発酵食品への注目が高まる中、コロナ前後でこうじ甘酒の売上が伸びている有力メーカーもある。今月20日の「甘酒の日」に向けて、売場企画による需要喚起でさらなる販売拡大が期待される。
甘酒は、酒粕由来の酒粕甘酒と米こうじ由来のこうじ甘酒の2つに分類される。近年はアルコール0%で子どもから大人まで幅広く飲まれるこうじ甘酒が市場全体の60%を占めるまでに成長している。
このこうじ甘酒には多くの栄養成分が含まれ、それらが免疫力の急上昇を支えている。免疫力向上には体力をつけることと腸内環境の改善が重要で、こうじ甘酒にはそのどちらの効果もある。
また、こうじ甘酒はこうじが発酵する際に生まれるブドウ糖が甘みのもとになっている。ブドウ糖を摂取することで脳に栄養が供給されるため、脳の活性化や疲労回復などの効果もある。
コロナ感染の長期化により健康効果が期待できる発酵食品に注目が集まる中、ある甘酒の有力メーカーではコロナ以後、こうじ甘酒の売上が10%増となるなどニーズが高まっている。砂糖代わりの甘味料としても関心が高まり、有力メーカーのマルコメは「糀甘酒」2と醤油1の黄金比で簡単に料理の味が決まる時短調味料を訴求している。
今月20日は「甘酒の日」だ。毎年大寒前後は甘酒が最も飲まれるシーズンであり、こうじ甘酒は身体が温まり、疲れが癒やされるため厳寒期には最適だ。甘酒の日の売場企画実施により、こうじ甘酒の需要喚起を図りたい。