十文字学園女子大が地場野菜ドレッシング開発 埼玉県新座市のふるさと納税返礼品に採用

 十文字学園女子大学(埼玉県新座市)の人間生活学部食品開発学科(小林三智子ゼミ)が開発した新座市の地場産野菜を使用した「地場産野菜のドレッシングセット」が昨年12月から新座市のふるさと納税返礼品に採用されている。

 小林三智子教授は「地場野菜ドレッシングの開発は、“6次産業化”の一環として農家の所得向上を目的とした取組み。今後は“健康”をベースに食材を科学的に分析し、食材に適した加工を行い、高齢化社会での食事形態など社会ニーズに沿った商品開発を行いたい」と抱負を述べる。

 「地場産野菜のドレッシングセット」は、「にんじん畑ドレッシング」と「ごぼう畑ドレッシング」の2種類・4本セットを詰め合わせたものとなる。

 新座市のにんじんは、国の指定産地に認定されている人気の地場産野菜。一方、ごぼうは収穫したての旬のごぼうとなる。
 これらを使用し「ドレッシングで野菜も摂れるように」をコンセプトに、液状を保てる限界まで野菜を入れ、化学調味料や保存料、着色料などを使用しないノンオイルドレッシングに仕上げている。

 食品開発学科では、研究室の卒業研究として2015年に地場野菜を使ったドレッシングの開発を開始した。

 16年の「にんじん畑ドレッシング」を始め、18年「ごぼう畑ドレッシング」、19年「ブロッコリー畑ドレッシング」、21年「いちご畑ドレッシング」と相次いで商品化。学生らが野菜の収穫から商品試作、ラベルデザインまで携わり、商品の開発・販売を通じて新座市で収穫される野菜の魅力発信につなげている。 

 これらの開発商品は、これまで同大学学内や新座市役所内のヤマザキショップで販売し、21年には埼玉県内の丸広百貨店のお歳暮商品としても採用された(12月20日まで販売)。地場産野菜の魅力を発信できる新たな食品として、地元の消費者に好評という。