アイス 12月は1%増 レディーボーデン復活 マルチに巣ごもり反動

12月のアイスは前年同月比1%増で着地した模様。昨年同様、中旬と下旬に強い寒気に覆われ記録的な積雪となった地域があるなど厳しい状況だったが、寒い中でもアイスを食べるファンが着実に増えているようだ。マルチタイプは、昨年の巣ごもり需要の反動から前年を割る商品も多かった。

ロッテは5%増。これまで家庭用の足を引っ張ってきた業務用が26%増と回復し、家庭用だけなら3%増のところ、2ポイントほど全体を押し上げる孝行役に転じた。ただ、オミクロンの急拡大で先行きがまた不安視される。「レディーボーデン」のパイントは16%増。コンビニを除くスーパー、ドラッグチャネルでは、「雪見だいふく」を抜いて月間トップの売上となった。

森永乳業は7%減。主力の「パルム」2品、「モウ」4品の休売がありながら7%減で済んでいる。「モウ」は製造ラインのオーバーホールが予定されていたが、6-11月が50%近い伸びとなった月もあるほど動きが良く、予定していた在庫量が確保できず休売となったもの。20日頃からバニラが再開される予定。冬期限定の「ビエネッタ」は、昨年が60%増ということもあり15%減だった。

明治は前年並み。「エッセル」はレギュラーが20%近い伸びだったが、中間価格帯(160~200円)のスイーツブランドが20%近いマイナスだった。

ハーゲンダッツは8%増。「ミニカップ」のバニラ、ストロベリー、グリーンティーのコア3品が9%増と絶好調。TVCMの投入に加え、ハーゲンダッツ製品12個入りなどが当たるキャンペーン実施も追い風になっている。マルチは反動もなく7%増と好調。

赤城乳業は6%減。ガリガリ君のいとこのソフト君(180円)発売から「ガリガリ君」ブランドは54%増と好調だったが、その他の主力ブランドが厳しかった。ただ、市場定着を狙う「ソフ」はフレーバー更新もあり70%増と好調。

森永製菓は3~4%増。「ジャンボ」シリーズは二ケタ近いマイナスだが、昨年が「冬限定バージョン」の導入で50%増近い異常値が出た裏年にしては「まずまず」という結果だった。

井村屋は20%近いマイナス。昨年、大手コンビニの留型で伸ばした反動減。11月末に発売した「ガトーショコラアイス」(190円)は、「BOXあずきバー」に次ぐ2番目の売上金額となった。

フタバ食品は12%増。「ダンディー」の好調が続き、巣ごもりで導入が増えたマルチアイスも定番が継続し好調。