「オリジングリーン」 持続可能な食品生産支えるアイルランドの国家プログラム

恵まれた自然環境のもと、世代間で代々受け継がれる職人技で生産されるアイルランドの乳製品。同国の酪農産業では、高品質な製品の供給とともに、持続可能な生産によって世界で最も信頼される生産者としての地位を目指している。

アイルランドでは、酪農家や生産者、加工業者、小売業者など乳製品に関わる企業・団体は、欧州連合(EU)の厳しい食品安全基準を遵守している。さらには国家的食品サステナビリティプログラム「オリジングリーン」に加盟し、第三者による測定・監査を実施することで、世界最高水準の食の安全性とサステナビリティの向上に取り組む。

オリジングリーンは、アイルランド産の食品・飲料の宣伝とマーケティングを担う政府機関のボード・ビアが主導する食品・飲料の持続可能性プログラム。農家から食品メーカー、小売業者、フードサービス事業者に至るまで、「持続可能な食品生産」という共通の目標に向けて事業にあたっている。同国の酪農家のほぼ100%が参加する酪農スキーム「SDAS」もその一環。これによって品質保証要件を監視し、農場のパフォーマンスデータを収集。個々の農場レベルでの持続可能性を実証し、継続的な改善へとつなげる。

第三者機関による監査では、各農場のパフォーマンスやカーボンフットプリント、温室効果ガス、牛の栄養管理、牧草地管理、健康と安全などに関する評価を実施。これらのデータは酪農家へのフィードバックレポートに反映され、同サイズの農場に対するベンチマークなどとして使用される。また加工メーカーにおいても、オリジングリーンの持続可能憲章に沿って計画を策定。原材料調達、製造プロセス、社会的な持続可能性の3領域で、測定可能な目標を設定している。これらも第三者機関により、年次の進捗状況が検証されることになる。

こうした統一的プログラムのもとで、環境保全、地域社会への貢献などで測定可能な目標を設定し、持続可能な生産を目指すアイルランドの酪農産業。食品のサステナビリティ構築に向けた世界的な評価の獲得へ、これからも歩み続ける。