外食市場、昨年はコロナで3割減 18兆円市場に縮小

日本フードサービス協会は22日、令和2年(20年1-12月)の外食産業市場規模推計を公表した。それによると、20年の外食市場規模は18兆2千5億円(前年比30.7%減)と推計。19年に26兆円規模だった外食市場は、コロナ禍のわずか1年で約8兆円もの需要を消失したことになる。

市場規模18兆円台は36年前の昭和59年(1984年)の水準。コロナ禍で外食は2兆円程度の減少と想定する向きもあったが、それをはるかに上回るマイナス幅となった。

なお、持ち帰り弁当や惣菜店などの「料理品小売業(弁当給食を除く)」を含めた、広義の外食産業市場規模は25兆2千933億円(同24.5%減)。推計値は消費税を含む。

飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食などを含む「給食主体部門」は15兆5千338億円(26.9%減)。飲食店10兆9千780億円(24.7%減)、食堂・レストラン28.5%減、そば・うどん店26.9%減、ファーストフードを含む「その他の飲食店」は1.4%減。

宿泊施設は1兆6千461億円(46%減)。旅行客・インバウンド需要が響いた。集団給食は学校16.9%減、事業所19.7%減、病院5.2%減。

「料飲主体部門」は2兆6千667億円(46.8%減)。喫茶店31%減、居酒屋・ビアホール36%減、料亭・バー57%減。飲酒業態を中心に夜間の営業自粛が大きく影響した。