「水性印刷」広くアピール 展示会に手応え、学生考案作品も 富士特殊紙業 

食品パッケージ製造・販売の富士特殊紙業(フジトク)は、環境負荷削減に向けた取り組みレンジを広げる。主軸事業である「水性グラビア印刷」の生産体制を増強する一方、近年顧客からの要望が多いバイオマス素材を使用した製品の開発・投入も強化。さまざまな切り口でCO2排出量削減やリサイクル可能なモノづくりを推し進め、脱炭素社会の実現への貢献を目指す。

先ごろ開催された「第1回 サステナブル マテリアル展」(SUSMA、12/8~10、幕張メッセ)にも出展。同社の取り組みや製品を広くアピールした。

フジトクの「水性グラビア印刷」は、従来の油性グラビアインクから水を多く含む水性グラビアインクに転換することで、印刷工程におけるCO2排出量削減や、揮発性有機化合物(VOC)の使用量、排出量を大幅に削減できるというもの。全世界的な環境意識の高まりを背景に、年々注目度を増している。

その一方で、バイオマスに対する顧客ニーズが高いことにも対応。今回出展した「SUSMA」では、バイオマス素材を使用したラミネート加工やパッケージ、スパウト容器などを出品。

さらに、東洋インキとの共同開発した、軟包装向けでは世界初となる「ハイソリッド水性バイオマス印刷」も参考出品した。

また、「無溶剤型パッケージ」や、単一素材でリサイクルしやすい「モノマテリアルパッケージ」など、環境課題解決に向けた製品・取り組みを各種披露。

特に「無溶剤型パッケージ」に関しては先ごろ、接着剤の希釈溶剤として使用されている酢酸エチルの輸入が滞った経緯もあり、来場者の関心を集めた。

今回の展示会出展に向けては20代、30代の若手社員から選抜したチームを編成。名古屋デザイン&テクノロジー専門学校とコラボレーションした、同校学生考案の「未来のパッケージ」優秀作品も展示された。

最優秀賞を獲得した「ふんわりカット」は、スナック菓子などの用途に使えるパッケージで、広げるとお皿になる仕組み。フジトクも「製袋方法が課題だが、製品化に向けて取り組みたい」とのコメントを添えた。

優秀賞には、賞味期限が近づいてくるとパッケージの色が変わる「賞味期限の色」と、ジッパーの部分を磁石にすることで中身の粉末がジッパーの凹凸に詰まることなく、また冷蔵庫などの家電に貼り付けることができる「マグネットフィルム」の2点が選ばれた。