国産レモン、振興へ一歩 ポッカサッポロが初収穫 「地域共創」へ広島の農家と連携

ポッカサッポロフード&ビバレッジは、国産レモンの生産振興を目的として、2019年4月から広島県豊田郡大崎上島町でレモン栽培を開始し、このほど初収穫を実施。国産レモン生産振興のスタートラインに立った。

同社は「レモンの素材まるごと、そしてレモンの豊かな可能性を追求し、商品、サービスなど様々な社会活動を通じて、人、社会を明るく元気に応援する」ことをレモン事業のビジョンに掲げ、中期目標として2026年までに「レモン総需要2倍」を目指している。

「レモンの機能的価値、心理的価値、経済的価値によるまるごと価値を、川上から川下までの一貫した実践(原料産地、原料加工、製品開発、機能研究、絆づくり)を目標としており、その意味からレモン事業を『オールレモン事業』に位置付け、レモンのすべてに取り組むことで真のレモンカンパニーを目指している」(大槻洋揮取締役執行役員レモン・プランツミルク事業本部長)。

同社は、2013年に国内最大のレモン産地である広島県と連携してパートナーシップ協定を締結。16年にはJA広島ゆたかとの業務提携および大崎上島町との包括協定、17年には呉市との連携協定を結び、関係性を強めてきた。このうち大崎上島町との取り組みでは、19年4月に大崎上島でレモン栽培を開始し、19年10月にサテライトオフィスを開設。「地域共創」の考えから地域農家とのレモン生産振興と、地域とのレモン機能性研究およびレモン食文化発信を行ってきた。

大崎上島町の耕作放棄地は再生利用が課題となっており、そこで広島大学と農地の実態調査を開始。また、レモンの価値発信や農業の魅力を伝えることも連携して行う。農地面積は50アール、入植本数約180本で、マイルドな酸味が特徴のビラフランカ品種を栽培。初収穫を祝うセレモニーには、町長や関係者が参加した。

大槻本部長の話 レモンが社会・生活者にとって必要不可欠なものであり続けるためには、製品開発や機能研究を強め、原料や産地農家の苦労を実感しながら拡大しなければならない。特に産地農家との絆づくりや信頼関係をどう築くかがポイントになる。これは短期間で達成するのは難しく、時間をかけて行う。大崎上島町を絆づくりの象徴的な場所に位置付け、ここで得た知見をレモン事業全体に生かしていく。