日清フーズ 企業ブランドの価値向上へ新社名「日清製粉ウェルナ」 小池社長が戦略語る

冷食、業務用、海外強化へ

日清フーズは9日、新社名「日清製粉ウェルナ」とコーポレートブランド戦略に関する説明会を開催した。既報の通り同社は、設立から60年を迎える2022年1月1日、株式会社日清製粉ウェルナ(英名=Nisshin Seifun Welna Inc.)に社名変更する。新社名のもとに食の新しい価値を創造し、グローバル展開企業への進化を目指す。説明会では小池祐司社長が新社名とロゴを発表し、社名変更に至った経緯から今後の戦略までを語った。

「ウェルナ(Welna)」は「Wel」lness by 「n」utrition from n「a」tureの造語で、これまで日清製粉グループの海外向けブランド名として知られてきた。新社名には「日清製粉グループの加工食品事業を国内・海外ともに担うグローバル展開企業として生まれ変わる」という意味が込められている。新たなロゴは海外でグループブランドとして使用しているロゴ(「リボンマークWelna」)とは異なるもので、新たにデザインされた書体を採用。赤(サンレッド)と橙(ウィートオレンジ)の暖色系の色でまとめた(「青の洞窟」では白抜き)。

社名変更の目的について小池社長は「『日清』『マ・マー』『青の洞窟』といったファミリーブランドの認知度は高い半面、現在の社名とコーポレートブランドが一致していない。また国内外のブランドの不一致により企業としてのブランド価値が蓄積されていない」と指摘し、「(自らが)絶対にやりたかった仕事だった」と経緯を語った。さらに加速する未来に企業として向き合い、「食の価値の見直し」「環境に対する社会貢献」「世界展開」といったテーマに積極的に取り組むためにもコーポレートブランドを中心としたブランド価値を高める必要があったという。コーポレートブランドを刷新したことでグループブランドとファミリーブランドともつながり、シナジー効果を高める体系が実現した。

小池社長は今後の同社の展開についても説明。まずは「事業構造の転換」「価値創造」「海外展開の深耕」の取り組みに注力する。「事業構造の転換」では、トップシェア商品を多く抱える家庭用の常温製品に一層力を注ぐ一方、家庭用冷食で新ジャンルの展開を強化し、売上増を目指す。また業務用に関しても、コロナ禍におけるニーズを踏まえたNB品を積極展開する考えだ。

「価値創造」では、これまで手掛けてきた健康イメージ商品や機能性表示食品など健康訴求型製品を強化し、他社の機能性素材を用いるのではなく、日清製粉グループの技術により生まれた素材を用いる新たな方向性などにも触れた。この取り組みは、小麦ブランに含まれる「発酵性食物繊維」に焦点を当てた新ブランド「ナチュブラン」として来年2月にも立ち上げる計画だ。

「海外展開の深耕」では、日本のこなもんメニューを浸透させる。小麦粉や天ぷら粉、早ゆでパスタといった家庭用製品の輸出を強化するとともに、現地完結型のビジネスを推進。また消費者に対してコーポレートブランドを浸透させるべく、主に年明けから各種の広告宣伝施策を展開するとともに、サンプルを使ったPRも適宜実施する。